ヌッチの"シモン.ボッカネグラ"と、ムーティ- ミラノ.スカラ座管弦楽団 | Bella Italia

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第8回イタリアオペラツアー、6/28[火]ミラノ.スカラ座博物館です。

 

写真は、イタリアが生んだ大作曲家ジュゼッペ.ヴェルディ。

左には、二人目の奥さん、ジュゼッピーナ.ストレッポーニ。

その上には、死別した最初の妻、マルゲリータ.バレッツィ。

配置も考えています。

 

Verdiの生涯を、生地ロンコレから、息を引き取ったミラノまで巡る旅。

最終日、ミラノにやって来ました。

 

最後の夜には、オペラの殿堂、ミラノ.スカラ座でオペラ鑑賞。

Verdiが冬の保養地として、ジュゼッピーナと過ごしたジェノヴァを舞台としたオペラ"シモン.ボッカネグラ"。

 

1857年、ヴェネツィア.フェニーチェ劇場で初演後も、Verdi自身が"脚のぐらついた机"と、晩年まで心にかけてきた作品。

作曲家、名台本作家でもあるアッリーゴ.ボーイとの助けをかりて、改訂版を完成し、1881年ミラノ.スカラ座での改訂版初演は、大成功を収めます。

 

改訂で大きく変えたのが、第一幕第二場、ジェノヴァ総督の宮殿の大会議室の場面。

よりスペクタクルな場面に生まれ変わりました。

 

この時のツアーで観たcastが、スカラ座ならではの豪華castでした。

 

シモン.ボッカネグラ: レオ.ヌッチ

アメ―リア:           カルメン.ジャンナッタージオ

フィエスコ:            ディミトリ―.ベロセルスキー

ガブリエーレ:        ジョルジョ.ベッルージ

パオロ:                マッシモ.カヴァッレッティ

チョン.ミョン.フン指揮

 

その公演は、Youtubeで

"Leo Nucci Simon Boccanegra 2016 La Scala"で検索されると、出てきます。

 

場面は、宮殿の大会議室の場面。

貴族派、平民派と、対立するジェノヴァの民に、シモンが演説するくだり。

"ジェノヴァには平民、貴族はなく、あるのは民の幸せのみ。私は平和を心から願う"の感動のスピーチの後、アンサンブルが展開します。

 

最後には、パオロに"Sia maledetto!"(呪いよかかれ)と、呪いをかけさせる場面。

凄い迫力と、それに応えるスカラ座管弦楽団と合唱団。

ご興味ございましたら、ご覧になられてみて下さい。

 

この時のツアーでは、上記のミラノ.スカラ座博物館での常設展以外に、ムーティ生誕75年(2016年当時)を記念して、"Muti: Gli annni della Scala"(ムーティ.スカラ座音楽監督20年の足跡)を見る事ができました。

 

最近Youtubeで、ムーティ音楽監督時代のスカラ座の演奏、2つの映像を見つけました。

 

どちらも1998年(ムーティ当時57歳)で、ベートーヴェンの交響曲。

 

一つは、"Beethoven Symphony n.9 Riccardo Muti"で検索されると、"第九"が出てきます。

 

エネルギッシュな第九。

イタリアらしく、少し乾いた弦の響きが、スカラ座のオーケストラらしいです。

どの合唱団もあまりの至難さに、歌うのに苦労する第4楽章の"合唱付き"の部分。

世界一の合唱団、ミラノ.スカラ座合唱団は、母国語でもないのにもかかわらず、その難しさを感じさせずに歌いきるあたりは、さすがだと思いました。

 

もう一つは、"Beethoven Synphony n.7 Riccardo Muti"と検索されると、名曲第7番交響曲が出てきます。

 

個人的には、ベートーヴェンの交響曲では一番好きな曲で、カリスマ指揮者クライバーの名演が思い浮かびます。

しかし、ムーティの第7番も、第一楽章から推進力に溢れ、第4楽章の怒涛のフィナーレもさすがでした。

 

ミラノ.スカラ座管弦楽団と、一番絆が深く、充実していた1990年代のムーティ.スカラ座管弦楽団の演奏。

ご興味ございましたら、ご覧になられてみて下さい。