妻が亡くなって二回目の年末です。

今、一人で第九を聴いています。

第九は苦悩から救いを経て歓喜に至る曲だと思っています。それで、私は今まで様々な辛い事があると、その辛いこともいつかは、救いがあり、立ち直る事が出来るという思いから聴いてきました。

そして、今まで年末にもその年の様々な辛いことも自分の成長の糧になっていると認識させるために聴いてきました。

その第九を久しぶりに、恐らく妻が病気になってからは聴いていなかったと思うのですが聴いています。

ただ、今までと異なる感情が沸いています。

今までは、どんな辛い経験も無駄にならないと信じていたのですが、妻を失ったことを前向きに捉えられることは、一つもない。
自分の成長に妻の死が必要なんてこともあり得ないですし。(寧ろ、妻を失って色々なものが衰えていると実感しています。)

人は人の死を乗り越える事が出来るのでしょうか。乗り越えて良いものなのでしょうか。

これから私はどのような思いで第九を聴くことになるのでしょうか。