色々な方が既に警鐘を鳴らしていますが、免疫療法の研究に対してノーベル賞が与えられる事に非常に心配をしています。

きっと、ここぞばかりに他人の尊い命を換金して儲けるような輩が五万と出てくるでしょう。

ガンと闘病していると、藁にもすがる思いで、全てのリスクを無視できるような状態で、色々な治療法を試したくなります。ネットでちょっと検索するだけでも誘惑に満ちた宣伝文句が溢れています。

でも、そこは落ち着いて判断して欲しい。もちろん、「効果のエビデンスが無い=効果が無い」ではない事は理解していますが、それでも治験を除き、標準治療以外の治療法は選択すべきではないと思います。お金の無駄、何よりも時間の無駄です。ステージⅣの患者にとって時間は何よりも貴重なものです。私の様に、取返しがつかなくなってから、その貴重さに気付く事もあります。1時間でももっと妻と話をすれば良かったと思うのです。

私が妻に対して数少ない後悔していない事の一つは、眉唾ものの治療法に時間を費やさなかった事です。
もし、それに手を出していたら、きっと今頃、その時間をもっと会話したりする時間に充てれば良かったと後悔していた事でしょう。

よく、眉唾治療で回復した経験談がネットに出てたりしますが、それは恐らく眉唾治療の効果では無く、何か他の要因で回復したと見るべきだと思います。

家族・友人・知己の人達とコミュニケーションを取ったり、体が動かせるのであれば、出掛けたり、自分の人生を振り返ったり、残すもの・伝えるべきものを整理したりといった時間が必要の無い人は眉唾治療に手を出しても良いかも知れません。