弔辞をお二人から頂いた後、パパがお礼の挨拶をした。病気の経過の説明と皆さんにお願いしたい事を話した。このお願いは君たちにもお願いしたいことなので、挨拶の文章のお願いの部分を載せます。

「………かなり長い時間をお借りして経緯をお話しさせていただきましたが、皆様にはこの場をお借りして三つお願いがございます。
まず、一つ目ですが、今までも色々とご迷惑をお掛けしてきましたが、今後は小さな子供達のひとり親ということで、皆様にご迷惑をお掛けすることもさらに増えるかと思います。特に会社関係、ママ友・パパ友には何卒ご協力のほどお願いいたします。
二つ目ですが、皆様のご家族の健康に関してです。
ガンは早期発見が大事といわれますが、手遅れとなる瞬間が存在しています。それは、転移です。転移しているか否かで、決定的に異なります。転移している場合は、完治は見込めず延命処置・生活の質を維持するための治療が施されることになります。ですから、転移する前に、発見することが非常に重要となります。
ご家族の健康はそれぞれが互いにその責を負うという気持ちでお互いに照れずに、まじめに気をかけてあげてください。ガンになってしまった本人、そして家族がどれほど辛いことになるか今日の私の言葉で少しは伝わったのではないかと思います。
三つめは、少しでも愛情を感じているのであれば、それを言葉にすることです。愛されているという確信がないまま、逝ってしまうのも、逝かれてしまうのも、非常にむごいことだと思います。
私は彼女から愛されていたという確信を持てませんでした。彼女は私と一緒になって幸せだったのか。最後に発せられた言葉も含め、今となっては後悔しかありません。
長いお時間を頂いてしまいましたが、皆様方には、……

まずは、大人になったら必ずガンの検査を受ける事。もうこれ以上、ガンで人が亡くなるのを見たくない。

それから、次のお願いについて。
パパはママに殆ど褒められたことが無い。笑顔にはなっていたけど、楽しかったとか言われたことも殆ど無い。だから、今とっても苦しい。ママにとってパパはいいパパだったのか悩んでいる。
だから、君達がパパと遊んで楽しかったり、ちょっとでも何かパパがした事で嬉しいことがあったらパパに話して欲しい。多分このブログを目にするのは、3,4年後だと思うけど。
君達のそうした言葉が無ければ、パパはこの先ママのいない悲しみを乗り越えることが出来ないかもしれない。