4月10日発売
「絵本は、人生で3度読むという人がいますね。
子どものとき、大人になって子どもに読むとき、
老いて一人になったとき」
「確かに、私は懸命に母親の介護をしました。
でも変な言い方ですが、
母に元気でいてほしいと願うほど、
彼女が死んでゆく自由を奪ったのではないかとの
思いも残るのです」
物語では、72歳になった冬子が、自宅で
母親を介護した体験が振り返られる。
何か起きたときのため母のベッドのそばに、
簡易ベッドを置いて眠ったこと。
食事や水分補給、排泄の世話。
母と娘が精神的に独立した生活を目指してきたのに、
否応なく崩されることへの葛藤。
かつての母娘が入れ替わったように、
冬子が母親に絵本を読む・・・。
「母親は本当に絵本のことを理解したか分からない。
ただ眠かっただけかもしれません。
でも、『介護する人』と『される人』の関係だけではなく、
全ての人間関係はこのように時に重く、
せつないものではないでしょうか」
落合恵子さんのことば。
心にしみます。