チェッカーズが人気絶頂時に製作された映画。
チェッカーズ伝説とともに著名な作品である。そして凡その期待通り映画としては完全に駄作である。

あらすじ
九州の山の中で化け狸たちはDISCOを作りロカビリーを歌いながら楽しく暮らしていた。しかし、アメリカの超能力研究機関が化け狸狩りを敢行し、狸たちはアメリカに連れ去られてしまった。運良く逃げ出せた六人の狸たちはチェッカーズを結成。列車に乗り東京を目指した。上京した途端にチェッカーズは大ヒット。一躍アイドルグループとして絶大な人気を博した。
そんな折りフミヤがハワイに誘拐されるという事件が発生。更には彼らが狸であることが暴露され、グループは危機に陥るも難なく解決。
山へ帰る決心をした彼らはラストコンサートを開催する。
ギザギザハートの子守唄から始まったコンサート。いま伝説の夜が始まろうとしている。

「みんなありがとう。もうみんなは俺たちが狸だって話を聞いたと思うけど心配かけてごめん。でもあの話は本当なんだ。俺たちは狸なんだ。」
フミヤが自らを狸であることを告白。目には涙が浮かんでいた。ファンに謝罪を繰り返す。

「でも誤解しないで欲しい。俺たちは狸だってことを誇りに思っているんだから…。」
バックライトがフラッシュする。
そしてミュージックがカットイン。

むーねにーほほーをーうーずめー
なーいてーいたねーあーのひー
(二曲目は「星屑のステージ」)

当時の映画館でチェッカーズを大画面で観たさに集まったファンたちが感涙&大合唱している姿が目に浮かぶようです。

チェッカーズが喋る。歌う。
ファンには堪りません。
良いものを観ました。
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アイドル映画と言えば「ビートルズ」ですが、本作の元ネタは間違いなくこれです。
そこにやはり当時人気絶頂のマイケル・ジャクソンの「スリラー(1982年)」やスピルバーグの「ET(1982年)」が混ざってますね。
チェッカーズが狸という謎の設定は、超能力を使う宇宙人が研究機関から逃げるETの設定を和風アレンジしたものの気がします。
もしかしたら主人公が狼男であるという設定の「狼男アメリカン(1981年)」の影響もあるかもしれません。毛深さが似ています。

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何故か戸川純が出演しています。