桜庭一樹だ。

コレ、図書館で予約したのが去年の6月とかじゃなかったかな。
とりあえず凄い待った。
話題沸騰中の桜庭一樹だから仕方ない! と割り切って待ち続けた。


・・・待った分、期待も膨らんでしまったのかもしれない。
読後感としては、
「蛇にピアス」
金原ひとみ。
を読んだ時と酷似している。

空前絶後の視点というか、奇抜さというのだろうか。
私が彼女に追いついていないのだろうか。


父子の家族愛を斜め横ら辺から描いたような気がする。

一人一人の人物はそれぞれが独自の個性を持っていて、
酷く共感する人間くさい部分と、
怠惰さや無責任さや、
そういった人としてどうしようもない部分をよく描いていると思った。

何て言えばいいのだろう。
キレーで正義感が強くて、正しいことだけをしている人なんていない。
清く正しく美しくしかない本は、所詮現実じゃなくて空想だと思う。

その点で言えば非常にリアリティがあって、
「人間」らしい部分をきちんと丁寧に、
それでいて嫌悪感なく、嫌味なく描けているんじゃないかなぁ。。。

人は歪んでるんだよ。
それは知っている。


でも正直に話して、期待した程自分の心の中には響かなかった。



とはいえ、桜庭一樹さんは人としてとてもとても好き。
なので別の作品を読んでみることにする。