ヘルパーまめ子の訪問日記【第11話】 | BE子のつぶやき

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新潟県長岡市で介護・福祉の活動しています。

 

 

 

 

 

 

第11話

「おばあちゃんの指笛

 

 

 

 

 

 

E様とは10何年来のお付き合いで、

訪問するとよく昔のお話を聞かせていただきました。

 

ある日、思い出されたように

いきなり指笛を鳴らされました。

 

そのよく通る良い音にビックリ!

 

若い時、関西の紡績工場に勤めておられ、

糸に不具合が生じた時などに

職員を呼ぶ手段として

指笛を吹いていたとのことでした。

 

 

 

 

 

更に年月が経って...。

 

孫息子さんの結婚式の日。

E様の認知症はかなり進んでいました。

結婚式さえ理解しておられるかどうか心配でした。

 

 

 

披露宴の席、新郎新婦の晴れの入場です。

 

その時でした。

E様は突然、2人に向かって

ピーッと指笛を吹いたのです。


 

そのタイミングの良さに会場のみんなは大喜び。

 

E様はといえば、何事もなかったような表情。

花吹雪が舞う玄関への花道でもE様の祝福の

指笛が鳴り響きました。

 

 

帰りのエレベーターの中で

E様はすっかり英雄となり、

お客様達に褒めたたえられたのでした。

 

 

 

 

 

 

【所感】

会場では、周りを見回されることもなく、

料理にも手を付けれられず、

ただ時間の経過に身をゆだねておられる風に見えました。

けれど、E様の心には、

かわいいお孫さんの晴れの日への

お婆ちゃんとしての歓びが

しっかりあったのですね。

 

もう何年も聴くことのなかったE様の指笛。

 

お孫さんへの温かい想いが

それを思い起こさせてくれたのでしょう。

 

それは、お婆ちゃんからの

最高の贈り物だったに違いありません。

 

 

 

 

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