間抜けな正直者は



嘘つきな世渡り上手に



いつも負かされていた



嘘つきな正直者は



言葉巧みに人を魅了し


要領がよく


頭の回転が早かった



間抜けな正直者は


大切な人へのフットワークだけは


誰よりも軽い


でも


不器用だった



いつもバカ正直に生きているからだ



正直者は損をする



その通り



損をしてばかり


不利なことばかり




でも




でもなぜか



いつも清々しいほどの



笑顔だった




そして




人生の窮地



ここぞという場面が2人を襲った



嘘つきな世渡り上手には


いつものこと


またいつも通り



その場しのぎの嘘をつき


周りを振り回し



自分だけが優位にたてばいい



それだけのことだと



思っていた




しかし



人生の窮地に陥った時 



明暗を分けたのは




人の心



自分の要領のよさでも



勉強ができるかでもなく





人の




人の評価だった



間抜けな正直者は



それはそれは


沢山の


差し伸べる手を掴み


這い上がった



一方嘘つきな世渡り上手に残ったものは




孤独



そして



自分を嫌いになる権利