わがままカウンセラーの「おもしろき こともなき世を おもしろく」

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ところでこれは以前にも書いたが、AIに相談するのはいいが一番大きな問題は、AIが「愛着(Attachment)」の対象になり代わっている場合があるということだ。

2026年4月25日の日本経済新聞には
「多くのティーンエージャーに『生成AIガールフレンド』がいるとの調査もある。性的パートナーが生成AIに置き換わる兆候がみられる。」 

 

とのジョナサン・ハイトの言葉が掲載されていた。

しかし『生成AI」との付き合いはあくまでも擬似恋愛であり、生成AIというパートナーは孤独感を一時的に麻痺させているのだということに気づく必要があるとハイトは続けている。

AIの恋人は、「リアル」ではないのだ。

もちろん、対人関係に緊張を感じやすい青少年にとって、AIは否定せずにしっかりと話を聞いてくれる存在でもある。
そのメリットは僕も認めている。


しかしAIへの相談に慣れすぎると、人それぞれいろいろな感情や思考の特性がある人間同士のコミュニケーションを煩わしく感じてしまうリスクがある。

すなわち「摩擦の回避」に流れてしまうというのは、十分にあり得る。

(水は低きに流れるからね)


そしてそれが「人間同士の付き合いの回避」 ⇒「孤立」に進んでしまう危険性を考えなくてはならない。

AIは役に立つ。しかし治療者にはなれない

Chat GPTはこうも言っている。

「AIは役に立つ。しかし『治療者』にはなれない。
AIは
・思考整理
・一時的な孤独の緩和
・メモのような使い方
・カウンセリング前の“予備の窓口”
としては役立ちます。
しかし
治療・支援・安全確保・関係性形成・依存リスク管理
のいずれもできないため、
カウンセリングの代わりにはなりません。
これはAIの性能が上がっても変わらない、“本質的な限界”です」
(以上 Chat GPT)


もっともこれらのChat GPTの言葉は、筆者の文脈の流れを「否定せず、添って」答えてくれたということを【前提】とする必要もあるのだが…。あせる
(そしてもちろん、こう締めくくっている。「ChatGPT の回答は必ずしも正しいとは限りません。重要な情報は確認するようにしてください。」)

さて、いよいよこれでまとめとなる。

SNSは「考える暇を与えず、注意(Attention)を奪う」

そして生成AIは「関係(Attachment)を代替する」

これらのリスクをしっかり頭に入れ、安易に「退屈」を「SNSで埋める」とか、「孤独をAIで埋める」ということはしないように気を付けることが大事ということなのだ。

SNSやAIに「使われる」か、それとも「使いこなす」かは、その人にかかっている

 

 

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AIをカウンセラー替わりにしている人も多いようだが、AIと人間の違いを述べてみよう。

 

人間が心理支援する場合は、まずはその人がどれほど危険な状態かを、慎重にアセスメント(査定)する。
 

そしてその悩みの背景にある環境や、言葉としては表れていないその人独自の物語や認知の枠組みなどを理解した上で、共感受容が始まっていく(中には訳も分からないうちから熱心にオウム返しをする人もいるらしいが)。

しかしAIは相手の精神状態を的確に判断できないことがある(当たり前だが)し、また責任を負わなくてもいいように設計されている。
このため応答は優しくても、介入はできないという限界がある。

 

またネガティヴな感情に同調しすぎると、消極的な感情が強化されたり、考え方の偏りや思い込みが強化される場合もあるのだが、この危険性はあまり知られていない。

たとえば失恋した女性が、「彼に裏切られたので、もう男性は信じられない。二度と恋はしない」と相談したとき、カウンセラーはその認知の偏りを少しずつ緩める働きをする。

一方AIは「辛かったですね。あなたはそんなにひどく傷つけられたのですね」と返す場合が多く、確かにこの反応そのものは優しいのだが、認知を修正する介入ができにくいため、男性に対しての不信感が固定され、「二度と恋をしないこと」を強化してしまうこともあるわけだ。

ちなみにAI依存の件についてもAI(Chat GPT)に聞いてみたら(本人に聞いた方が手っ取り早い)、

「AIは関係性を『持ったように見える』だけで、実際には
・クライエントを覚えていても“理解”しているわけではない
・共感しているように見えて“感情がない”
倫理的責任や誠実さが生まれない
そのため “治療的な力” を持てません」
とあっさり言われた。驚き

しかもAIは「『危機介入』ができない」と、下記のように続けた。
「自殺リスクが高い状態では、人間の専門家は以下を“積極的に行う”ことがあります。
・緊急連絡先の確保
・家族への説明
・医療機関への同行
・安全確保のための行動
・状況のモニタリング
・薬物治療の検討
AIはこれらを ×一切できません。
最大限できるのは『相談窓口の案内』程度です。

(以上Chat GPT)

AIって正直!ニコニコ

もっとも、

「ロジャーズならいざ知らず、人間のカウンセリングも受けたけど、頷いているだけで何の役にも立たなかったぞ!まだAIの方がマシだ!」

という人もいるかもしれないが…。

 

------続く

 

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AIに相談するのはいいが、AIと人間のカウンセラーでは違いがあることを知っておく必要がある。

例えば『傾聴の神様』と言われているカール・ロジャーズのカウンセリングは「クライアントの変容を起こすための高度な受容」だが、AIの目的は「AI自身の情報収集」にあるので、その受容も「情報収集のための対話の継続」と、「責任を取らなくてもいい(AIにとっての)安全の範囲内での利用者の不快低減」レヘルに収まるようになっている。

ここでわざわざ「責任を取らなくてもいいように」という文言を付け加えたのは、理由がある。

チャットボット「Eliza」との会話をきっかけに自殺したと報じられたベルギー人男性のケースや、2025年にChatGPTを巡る訴訟で16歳の少年の自殺が問題になったケース等があり、現在はAIはプログラムされた応答を返すだけで、責任は持たないように設計されているのだ。


さて、セバスチャン・ドーナーニーたちは「arXiv」で「精神疾患を持つ人が、思考や認知の更新(変化)、現実検証の障害、社会的孤立により、チャットボットによる思考や認知の不安定化や依存のリスクが高まる」と主張している。



確かに、「AIとの継続的な会話で現実感が弱まり、社会的孤立が進む」とは言われている。

また他にも精神不安のある人は、AIとの「共依存的な会話」に陥りやすく、孤立や妄想傾向を悪化させる可能性が報告されているそうだ。

確かにAIに対して何もかも隠さず、また長時間密接なやり取りをすることにより、まるでAIが恋人や理想の親のように感じてしまい、共依存状態に陥ってしまうというリスクは当然考えなくてはいけない。

しかし人間関係に悩む孤独な人が、AIを唯一の相談相手と感じて依存してしまうという問題は、もうあちらこちらに現れてきている。

 

というところで続きは次回。

 

 

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プロ野球監督の娘さんがAIに相談し、事が大きくなったというニュースがあちらこちらで取り上げられているが、来るんじゃないかとは思っていたけどやっぱり取材の問い合わせが来た。

電話が来たのは東京のテレビ局で、テレビ局ではよくある「AI依存のクライアント(もちろん顔はぼかすが)と共にカウンセリング場面を撮影したい」という話だったので、そういうことは一切やっていないとあっさりお断りしたのだが(なんでそんなにクライアントを表に出したがるんだろ?)。

ところで現在、この「AIに相談」というのは別に珍しい話ではない。

ネット・スマホ・ゲーム依存防止をテーマとした講演を小中学校に依頼されて赴くと、今や小学生も普通にAIに悩み相談をしてますよと、先生方からよくお聞きする。



文科省の最近の調査だったと思うが、小中高生の約3割から4割が日常的にAIを利用しており、その用途は「調べ物」だけでなく「悩み相談」や「雑談」にまで広がっているそうだ(この調査ではバクッと「小中高生」となっているが、小学校1年生にもGPTとかに悩み相談をしている子がいるのだろうか?)。

ちなみに、悩み事などを人には相談しにくいという人は結構多いが、対話型AIでは相談しにくい人はかなり少ないという調査も発表されている。

確かにAIは「否定せずに返答」してくれるし、友人や同僚に話しにくい内容でも気軽に聞けるというメリットがある。
』という感情が強い我々日本人には、持って来いの相談相手となるだろう。

しかも忙しい中でも即時回答が得られるし、何時間喋っても嫌な顔(?)一つせずに付き合ってくれる。

その上何と言っても、カウンセリングと違って無料だし…。

ということで、メリットとしては「孤独感の緩和」と、対人関係に緊張を感じやすい青少年にとって、AIは否定せずに話を聞いてくれる「安全な避難所」として機能するケースがある。

ただ、(無料なので文句を言う筋合いでもないかもしれないが)問題点も結構いろいろあるのだ。

それについてはちょっと長くなってしまうので、また今度。

 

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人を悩ませる3つの欠乏として

・さびしい

・つまらない

・足りない

を僕は挙げている。

 

この中の「足りない」というのは結構意識化言語化はしやすいので、気づいていたり苦しんでいたり悩んでいる人は多いと思う。

 

ところが後の2つは、意外と詳しく意識化したり、言語化することができていない場合が多いのではないだろうか。


「さびしい」というのは、つながりの欠乏 他者や社会との断絶を感じている状態。

どれだけ豊かでも、分かち合う相手がいないという痛みは人を深く消耗させる。

「つまらない」というのは、例えば関心の欠乏が挙げられる。

周りの世界や出来事に対して心が動かない、受動的な退屈の状態である。

哲学的に言えば、生きている実感や手応えを失わせる、気づかないまま人を包んでいく危機とも言える。

これらが進行していくと「むなしい」になるのだが、これはまた機会があったら書くとして、まずは上記について書くことにする。

 

と思ったら、もうカウンセリングの時間となったので、続きはまた今度。

 

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僕の好きな漫画に『じゃりん子チエ』というのがある。

チエちゃんの周りには、ヤクザをドツくレベルの遊び人の父親のテツを筆頭に、まともじゃない大人がいっぱい溢れている。


さて、そんな環境で「大人はこうあるべき」「子供はこう育てられるべき」とマジメに正論を考えたら、チエちゃんの心はとっくに崩壊してしまう。

そこでチエちゃんの超素晴らしい名言が出てくるワケだ。

「マジメに考えると人生不幸になるで」

「まあ、テツはアホやからしゃあない」と流すことで、チエちゃんは自分を保っている。

すなわち、チエちゃんは

「変えられない現実(アホな大人たち)をマジメに分析しても、傷つくだけだ。それより、たくましく適当に、今を生きよう」

という生存戦略を無意識にとっているとも考えられる(おっ、心理学とか哲学の話になってきたな)。

これは、あの河合隼雄先生が重視した「『正しさ』よりも、『物語』を重視する」という考えと重なる。
(河合先生も、マジメすぎる人達が自分を追い詰めて心を病んでいくケースがいかに多いかということ心を痛め、「そんなにマジメな考え方ばかりしていたら、心が窒息するぞ」という意味を込めて「マジメも休み休み言え」という名言を残されている)。

さて、フォン・グラザーズフェルトも「もしある錠で錠前が開けば、その錠は合っているということになる(Fit理論)」という名言を残している。

このラジカル・構成主義の考え方を一言で表したのが、チエちゃんの「マジメに考えると不幸になるで」ではないだろうか。

しかも「テツはアホやから、とりあえずホルモン焼いて店を回さなあかん」という考えこそ、セカンド・オーダー・サイバネティクスであり、そして奇跡的な「安定(ホメオスタシス)」を作り出して小学5年生を20年近くも続けている。

偉いな~、チエちゃん!目がハート

見習わんといかん。

この話は、来月のカウンセラー講座でもう少し詳しく話そうかな。

これらを繋げてチエちゃんと構成主義とサイバネティクスの話に出来る人間は、そうそうおらんやろ(繋ぎたいという人間がおらんのかもしれんが…ぐすん)。

 

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耳鼻咽喉科に行って、ファイバー(内視鏡)検査をしてもらったのだが、有難いことにポリープとかややこしいのは見当たらず、要は過労で声が出にくくなったんだろうということで、薬をもらってきた。

 

仕事以外ではあまり喋らないでね、とのことだが、そもそも仕事以外ではそんなに喋る方ではないので、仕事が忙しい以上はどうしようもないのだが…。


ところで耳鼻咽喉科と云えば、一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会のホームページ(https://www.jibika.or.jp/owned/hwel/news/004/)には、長期間にわたり騒音にさらされ続けると、耳の有毛細胞が徐々に障害を受け、将来的に難聴になる可能性が高まると書かれている。

具体的な数字を挙げると、85デシベル(dB)以上の大きな音を1日8時間以上聴き続けると、「騒音性難聴」になるリスクが高いらしい。



なお大きな音になればなるほど、聴く時間が短かくても難聴になるリスクは高まるそうで、90dBだと2時間30分、95dB(オートバイ)だと47分、100dB(地下鉄車内の騒音)だとなんと15分というのが、WHO(世界保健機構)が定める1日あたりの音圧レベルの許容基準だそうだ。

動画依存だと2~3時間は当たり前だから、動画系SNSの音楽に嵌っている人は結構ヤバイ。

またWHOは、世界の若者の約半数にあたる11億人が、難聴になるリスクにさらされていると言っている。

ちなみにWHOの「Make Listening Safe」 initiative と、2022年のBMJ Global Healthの調査では、12〜34歳の若者がスマホや音楽プレーヤーでイヤホンやヘッドホンを使う際、100〜105dB程度で聴いている例が多いと報告されている。

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会のホームページによると、105dBだと許容基準は4分!

他のデータでも、2022年のメタ分析(引用元 https://www.reddit.com/r/headphones/comments/yx7tvj/psa_young_people_at_risk_of_hearing_loss_british/?utm_source=chatgpt.com)では約24%が、個人用音楽機器を「危険な音量」で使用しているとされている。

もう、4人に1人は難聴必至だね。



難聴って、単に小さな音が聞こえなくなるだけだと思っている人も結構いるけど、そうとばかりは限らない。

僕は10年前くらいに右の耳が突発性難聴になったのだが、とにかく音が割れた感じで聴こえてしまう。
高温はもちろんのこと、低音なんて少ししか聞こえないから、ロックやソウルを聴いても味気ないことこの上ない。

今時は小学生でもイヤホンで動画を見たり、ゲームをしているのをよく見かけるが、親御さんも気を付けていないと後で悔いることになるんとちゃうかな~。
 

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喉が痛い!大泣き

 

このところ講演や講師の仕事がハードだったので、調子が悪いとは思っていたのだが、ついにまともに声が出なくなってきた。

 

なにせ喋るのが仕事(カウンセリングしている時は聴くのが仕事だが)なので、これは非常にまずい。

 

今日も日本財団というところから取材があったのだが、これだけかすれた声では聴き取りにくかっただろうな~と恐縮している。

 

やっぱり健康が一番大事だよな~。

 

ということで、これから近くの耳鼻咽喉科に行って、喉を診てもらう。

 

 

 

 

 

 

行ってきました、松本零士展。

(ハーロックとの写真↓はプリントシールで1回千円)


いや~~、感動したな~。
「男おいどん」とか「銀河鉄道999」とか、とにかく原画がいっぱい展示されている。

僕が大学生の頃によく読んでいた「大四畳半物語」だが、てっきり「男おいどん」の後に描かれたものだと思っていたら、こっちが先だったんだね。
1970年に描かれたそうだから、僕がまだ14歳の頃。

そういえば少年マガジンで「おいどん」を読んだっけ。

「悔しさ」や「情けなさ」を胸に、それでも頑張っている男の子の物語は、今読んでも感動してしまう。

ほんと、行けてよかったよかった!

(これ↓は写真撮影が可能な場所で、OKなのはここと入口ともう1カ所だけ↓ )

 

 

 

 

 

 

「SNSは『アテンション(注意)』を奪う」と前回書いたが、カウンセラー講座でこれについて「もう少し詳しく」というご要望があったので、ここでも少し書く。

 

いまよく「SNSの依存にさせるアルゴリズム」と言われているが、簡単に言うとこういうことだ。

 

それは「脳の報酬系(ドーパミン)を自在に操るように設計された数学的モデル」であって、それこそ莫大なお金をかけて優秀な心理学者によって

•不確実な報酬(間歇の後続刺激)

•コンテンツの個別最適化

•承認欲求に対し具体的かつ数値化して表す

と設計されている。

 

「不確実な報酬(間歇に与える強化刺激)」というのは、パチンコ屋さんとかがやっていることだ。

アトランダムに報酬(「いいね」とか「とても興味のある動画」)が出るので、ついつい「もう少し」とやってしまう。

 

「コンテンツの個別最適化」は、例えば動画ならその画面を見る時間とか、スクロールするスピードをコンマ何秒かで計測し、見ている人が何に関心があるかを割り出し、それを強弱を付けながら見せていくということ。

 

承認欲求に対し具体的かつ数値化して表す」というのは、それこそ「いいね」とかのレスポンス

 

そして一番厄介なのは、

•終わりなき設計

である。

 

早い話が、「無限スクロール」

 

脳が「ここでやめる」という意思決定をする隙を与えないのだ。

 

絶えずデータを収集し、心理学を使いまくって人間が最も弱いところを押さえていく。

 

ちなみに「『アテンション(注意)』を奪う」というのは、言い方を変えると「思考を停止させられる」ということになる。


何かというと、それこそミヒャエル・エンデの「モモ」に出てくる「時間どろぼう」そのものなのだ。

 

 

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