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~南海の風に吹かれて~
(”南海吹かれ”は小説タイトルを略したものです)
那覇マラ系落武者・2017の主な記事構成
http://ameblo.jp/bel2016gium/entry-12171330554.html
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(本文)
翌日の午後、雅也は管理栄養士から
食事の指導を受けていた。
「野原さんは入院する前は
どんな食事をしていましたか?」
「そうですねぇ・・・、
コンビニの弁当とか、ファーストフードのハンバーガーとか
あとは、カレー専門店のカツカレーを食べていました」
「そうですか、それじゃ飲み物は?」
「殆ど甘い物です。コーラとかスプライトとか、
ジュースとか・・・」
「1日どのくらい食べていましたか?」
「1日5食~6食は食べていたと思います」
「つまり間食していたということですね」
「そうです・・・」
「やはり野原さんは食べるのは好きですか?」
「はい、食べる時がいちばん幸せを感じます。
イライラがなくなります」
「イライラというのはストレスですか?」
「そうですね・・・。」
「具体的にどんなことでストレスを感じますか?」
「仕事のこととか、人間関係とか・・・。
あとは今までの自分の人生のこととか・・・」
「自分の今までの人生?」
「はい、僕は今まで何も達成することは
ありませんでしたから・・・」
「といいますと?」
「僕は今までたくさんの夢を抱いてきました。
しかしどれも失敗に終わりました。
何も努力することはありませんでした。
だから自分に自信がないです。
いつも暗い顔をしています。
性格も暗いし、殆ど人と会話することはありません」
「友達はいますか?」
「いません、学生の頃はいましたが、
今は全く会っていません」
「そうですか、久しぶりに会ってみては
いかがでしょうか?もしかすると友達と会うことで
ストレスが発散されるかもしれませんよ」
「はい、確かにそうかも知れませんが・・・」
「どうしました?」
「最近人と会話するのが億劫っていうか・・・。
人といるより一人の方が気楽というか・・・」
「そうですか、確かにそういう人最近多いですよね。
一人で行動する方が楽だと感じる人・・・。」
「はぁ・・・」
「やはり野原さんは日頃の食生活に大きな乱れがあるようです。
1日に5食~6食というのは異常です。
過食し過ぎます。それが原因で血糖値が上がったのでしょう。
このまま血糖値が上がった状態、つまり高血糖の状態が
長く続くと糖尿病はおろか、合併症を起こす危険性があります。
先生からも聞いていると思いますが、
糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、そして糖尿病性神経障害、
さらに脳梗塞や心筋梗塞になる危険性もあります。
野原さんはまだ30代でお若いので
今のうちに血糖値を下げる必要があります。
糖尿病は治ることはありませんが、
合併症を避けることはできます。
合併症さえ避けることができれば
普通の人と同じような生活をすることができます」
「はぁ・・・」
「あと甘い飲み物も良くないですね。飲み物は液体なので
食べ物に比べると吸収しやすいです。
すぐに血糖値が上がってしまいます。
コーラやスプライトはもちろん、ポカリスエットや
アクエリアスのようなスポーツ飲料も駄目ですね。
お茶か水が良いでしょう」
「はい、それと野原さんは食事を食事交換表を使う
必要があります」
「食事交換表?」
「はい、野原さんは1日の摂取量が1600キロカロリー
ですから、その数値に近づけるような食事がいいでしょう。
病院から食事交換表をもらっていると思いますので
退院したら早速試してください。
あと、野原さんはタンパク質の撮り過ぎには注意して
下さいね。タンパク質は糖尿病腎症を早めることになるので」
「タンパク質?」
「乳製品や魚などに含まれている栄養素です。
栄養と聞くといかにも身体に良いものだと
勘違いしますが、撮り過ぎは禁物です。
できるだけ牛乳は避けてください」
「はぁ・・・」
(え!?牛乳は駄目?牛乳は大好物なのに・・・)
管理栄養士からの食事指導の話は
1時間に及んだ。
(長かったなぁ、要するに間食しなければいいんでしょ?
あとは甘い物は飲まないようにする。
簡単に言っても実際やろうとすると
難しくて長続きしないんだよなぁ・・・。
今まで何度もダイエットしようと思っていたけど・・・、
結局続かなかった。僕は継続が苦手だからなぁ・・・。
何をやっても3日坊主だったから、
だからどんな夢もすべてしぼんでしまった。
今はただ「あのときやっておけば良かった」と
後悔している・・・。後悔の毎日・・・。
あとは仕事も何回も失敗するし・・・。
だから職場の人からも信用されていない・・・。
僕は本当に必要な人間かな?
もしかすると僕はこの世に必要のない人間かもしれない。
だって今までたくさんの人に迷惑かけてきたし、
あとは他界したお母さんにも・・・。
やはり僕は必要のない人間かもしれないなぁ」
雅也は自分の今までの人生、そしてその人生を
あまりにもいい加減に生きてきたかを思い出しては
ため息ついていた。
数日後、雅也は屋外で運動をすることになった。
運動療法を指導するのは理学療法士の人だった。
運動療法に入る前に雅也は運動について
いろいろ聞かれた。
「野原さんは今まで何か運動とかしていましたか?」
「はい、一応スポーツジムには通っていますが・・・」
「ほう、スポーツジムですか、スポーツジムでどんな
運動をしていますか?」
「主にウォーキングです」
「ウォーキングですか?毎日やっていますか?」
「以前は毎日やることもありましたが、
最近になってからは週に1回~2回になっています」
「う~ん、それは少ないですね。野原さんの場合は
週に3回~4回にしたほうがいいでしょう。
もちろん理想は毎日ですけど・・・」
「はい・・・」
「糖尿病患者の主な運動療法は、ストレッチとウォーキングに
なります。1日30分くらいは歩いて欲しいです。
またウォーキングをするまえにストレッチも行ってください。
でないと運動中に筋肉痛を起こすこともありますから」
「はぁ・・・」
「それじゃ早速本日から屋外に出てウォーキングをしましょう。
その前にリハビリ室で軽いストレッチをやります。
野原さんはトレパンとか運動着、それに運動靴は持っていますか?」
「はい、持っています」
「それじゃ早速やりましょうか」
雅也は理学療法士の先生とストレッチをやったと
屋外に出てウォーキングをした。
(久しぶりにウォーキングやるなぁ・・・。
以前は毎日のようにスポーツジムでウォーキングとか
やっていたのに・・・)
「野原さんって意外と歩くの早いですね、やはりスポーツジムに
通っているからでしょうね。だいたいの糖尿病患者さんは
運動とかしないのに、体力がかなり落ちています。
だからウォーキングのスピードも遅くなります。
でも野原さんは早いから良かったです」
雅也は理学療法士と近くの公園を歩いた。
外は冬で寒かった。
年末年始の休みに入っていたので
公園周辺にはたくさんの親子連れがいた。
(そうかぁ、もうすぐ新年を迎えるんだよなぁ・・・。
そんなときに入院なんて・・・・。
でも、僕は友達がいないからカウントダウンを
見に行くこともないし・・・。
今はじっくりと身体を休めた方いいな。
充電期間のつもりで・・・)