日本の民主主義は、死んだと思う。安倍元首相が暗殺されたとき、いわゆる「リベラル」(リベラルを自称する人びと)は、事件を徹底的に批判するべきだった。暗殺という手段で政治を変えようとする行動を、心底悪むべきだった。だって、リベラルって、多様性を認めることでしょ。意見の違う人と議論をし、妥協点を見出していくことがリベラルであり、民主主義の価値だと思う。いわゆる保守とは、「人間は愚かだから、歴史から多くの学びを得よう」という発想であり、「自分たちはまちがっているかもしれない」と、常に疑い続ける存在だ。リベラルと保守主義は水と油ではない。本来、わかり合える両者だ。リベラルを自称する人びとが、正義を声高に叫び(独善でもあるが)、暴力を駆使してでも政敵を倒したいと拳を振り上げた瞬間、民主主義は終わる。もう、終わったかもしれない。少なくともリベラルを自称する政党やマスメディアは、リベラルであることの証に、元首相暗殺事件を、猛烈に批判すべきだった。小生には、「ほくそえんでいた」ようにしか見えない。とても残念なことだ。