「リア充」の対極を行く | 桂米紫のブログ

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米朝一門の落語家、四代目桂米紫(かつらべいし)の、独り言であります。

僕が「リア充をステータスだと考えている人」の事を好きじゃないもんですから、そりゃ「リア充をステータスだと考えている人」達は、そんな僕の語る落語なんか好きじゃないと思います。

落語というのは、他の芸能や芸術と同じく“多面体”ですから、色んな側面があって然るべきだし、だからこそ落語はバラエティに富んでいると言えます。


でも僕のやりたい落語は、やはり「弱き者達の為のもの」です。

考えたら僕の偏愛する映画も音楽も、基本「弱き者達の為の映画」であったり、「弱き者達の為の音楽」であったりします。


本日の『米紫の会』で演じた「掛け取り」も「除夜の雪」も、同じく「弱き者達の為の落語」だと、僕は考えております。

そして「弱き者」の代表として、そんな「リア充」からは程遠い登場人物達にスポットライトを当てることこそが、僕の噺家としての存在意義なんじゃないかと思っています。


今年最後の『米紫の会』にご来場くださった全てのお客様に、厚く御礼申し上げます。