◆放送大学 心理学概論 第3章「発達についての心理学」より◆

⑥E.エリクソンの発達漸成論

 5:思春期・青年期 ・・・ (同一性 対 同一性拡散)
  思春期を迎えた子どもは、第2次性徴という、自分の体の大きな変化を経験する中で、自分への関心を強め、自我同一性の模索(自分に出来ることは何で、自分は何に関心があり、将来何になりたいのかなどについての模索)の時期を迎える
  自我同一性の問題は、青年期だけに固有にあるものではなく、成人期にも、老年期にも何度も見直しを迫られる

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 「自分は、何者であるのか?」
 自我同一性 「私はゲームをするのが好き」-ゲームに携わる仕事をしよう
 同一性拡散 「何をやりたいのか、何をしたいのか、何が好きなのか 自分自身について自分では全く分からない」-現実の社会に対応できない

アイデンティティとは、『自分は、何者であるのか?』という人間の原初的で根源的な問いかけの答えとしての『自己同一性』のことである。その自分の存在意義の確認にも関わってくる自問に対して毅然と、『私とは、○○であり、自分は、今ここにある自分以外の何者でもない』と応えられる状況を『自己アイデンティティの確立』という。
『自分は自分である』という明瞭な自己同一性を安定して保てていれば、将来に対する不安や人生に対する無気力、職業生活に対する混乱を感じる危険性が低くなる。

『社会的アイデンティティ』国家・民族・言語・帰属集団・職業・地位・家族・役割などの社会的な属性への帰属・関係によって自己認識する

『実存的アイデンティティ』実存的な存在形式(私は私以外の何者でもなく唯一無二の存在であるという実存性)によって自己認識する

アイデンティティとは、存在意義を求めてやまない人間精神固有の特性の現れであり、青年期を越えてもなお私たちは絶えず『自分は一体何者であるのか』の問いに対する答えを、様々な場面や人間関係を通して模索していくことになる

アイデンティティ拡散とは、『自分は、社会環境においていかなる存在であるのか?』という青年期の発達課題である『アイデンティティ確立』がうまくいかない状態のことである。アイデンティティの確立が停滞して曖昧化しているために、『自分がどういう人間であるのかという自己意識(自己概念)』を定めることができず、職業選択や進路の選択ができないなどの問題が起こってくる。

『自分が何をやりたいのか・自分は今、何をすべきなのか』に対して明確な答えが出せないような状態がアイデンティティの拡散であり、多くの場合、現実的な社会環境にうまく適応できなくなり、仕事・学問・職業訓練などへの興味や意欲も弱くなる。現在、マスメディアなどで取り上げられやすい心理的問題であるひきこもり、不登校、青年期モラトリアム(社会的決断の猶予期間)、NEET(Not in Employment, Education or Training)などもアイデンティティ拡散と密接な関係のある問題である。


アイデンティティを確立するためには、それまでの価値観や判断基準、社会に対する姿勢を整理して心理的な再構築を成し遂げなければならない。社会的な役割や責任を引き受けて、安定した自己意識を持てるようになるまでの間、不安や葛藤が強まり、不安定な自己意識や精神的混乱などのストレス反応が見られやすい。

Es Discovery「アイデンティティ(identity:自我同一性・自己同一性)」と「アイデンティティの拡散(identity diffusion,同一性拡散)」より 引用

<感想>
アイデンティティーの確立は 青年期の時だけにしなければならないというわけではなく、一生し続けるものだと思った方がいいと思う。
青年期の時期に 大学進学や 就職など 一生を左右する決定をしなければいけないけど、それですべて決まってしまうわけではないと思っている。
途中で 変えようと思えば変えられるくらいの 気楽さも必要だと思う。



※心理学勉強中のブログですので、情報不足・信頼性は低いと思います。
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