失敗することがとても怖かったね。

「しまった!やっちゃった」

その瞬間、
自分だけが日常から切り離されたような
孤独と恐怖を感じてしまう。

なんでこんなことに...。
私がダメだから。

誰かに責められる、
怒られることも怖かった。

だから失敗しないようにいつもビクビク。
石橋をたたいて渡るどころでない。
たたく前に
「そもそもこれは本当に石橋だろうか?」
「たたいても大丈夫だろうか?」
と、まじめに悩む。 

自分で閉ざした心の闇の中にうずくまり、
身動きもとれなくなる。
そんなことを何度も繰り返してきたね。

このままじゃイヤだって心底思った。
自分の心に正直にイキイキと生きてみたい
そう強く願ったね。

そしたら春風のように柔らかく
温かい声が聞こえてきたよ。

「大丈夫ですよ~」
「失敗しても間違ってもいいんです」
「絶対の正解なんてありませんからね」
「うまくいかなくてあたりまえ」
またやっちゃった?
「人間らしくていいじゃないですか」

はたと気づいたね。
みんなは失敗しないでうまくやれてる。
みんなは橋を渡れるのに、
自分だけが渡れないと思ってた。

そうじゃないんだ。
だれだってうまくいかないことはある。
橋を渡ってる人はちゃんと準備をする。
失敗したらそこで学び工夫する。
繰り返しチャレンジする。
渡る努力を続ける。

その過程や橋を渡りきった姿だけを見て
みんなは順調に平穏に橋を渡ってるって
思い込んでた。

失敗するたびに落ち込む。
もうダメだとしゃがみ込んであきらめる。
そんな自分が恥ずかしくなったね。

さてさて、この失敗どうしよう?

失敗しても
落ち込んだり自分をダメと思わなくていい
ってことを学んだよ。

さぁ、石橋を渡って
自分の心に素直に生きる道を進もう。

どんな工夫ができるかな?
それはまた別のお話。