父の日を前に書いた
父と私にとっての
”特別なビール”の話。

 

 

その続編ともいえる
出来事がありました。



来月傘寿を迎える父は
7人兄弟の6番目。
4つ下の弟がいます。



誰にでも世話を焼く父ですが、
唯一の弟は私の目にもわかりやすく
かわいい様子でした。



もともと体が丈夫でなかった父は
働きながら通っていた
定時制高校の卒業間近に病気で入院。



経済的事情から
卒業を断念して社会に出ました。



時世にもれず
上の兄姉を頼りに県外へ出て就職。



「多くはない給料の中から
実家への援助と弟へ小遣いを送っていた」
という話を
昨年、親戚から聞きました。



弟思いの父と
まるで兄貴分のように
何かと父を気にかける弟。



兄弟のない私から見ると
ちょっと憧れも感じる2人。
私の知らない歴史あっての関係性のようです。




現在は父が地元、弟が県外と
生活の場は逆転。



そんな父の弟
すなわち私の叔父が、
コロナ禍以来はじめて
夫婦で郷里に帰ってくる
と、聞きました。



お酒が大好きな叔父と
お酒を解禁にした父。



2人に、あの”特別なビール”を
心地よく飲める場を提供できたら
喜んでもらえるのでは?



私の思いを
ビール蔵直営のブルワリーの方が
汲んでくださり、
休業日にもかかわらず
快く予約を受けつけていただき
夢が叶いました。



私は仕事で同席できませんでしたが
迎えに行くと
一同の満たされた幸せそうな顔が

待っていました。



「『お互い元気で会えるのは
これが最後かもしれない』
との思いで帰ってきた」
という叔父夫婦。



帰り際、涙ながらにお店の方へ
感謝とお礼を伝える叔父夫婦の姿に
私も目頭と胸が熱くなりました。



だれも明日が来る保証はありません。



私も加齢が進むにつれ身をもって

終を意識することが増えています。



改めて
今生かされていること
今在ることを
大切に感謝して生きたい

と、強く感じた出来事でした。



そして、
今回対応いただいたお店の方々の
思いやりの気持ちに触れ
「”特別なビール”の美味しさの土壌は
この真心にあるのかもしれない」
と、心密かに思いました^^