青天井のクラウン:


のぴ太は最近、同じ夢をよく見る。

小学校のプール脇に立ってその中を覗いてる夢。
水は透明だが、随分と深度がありそうなプール。

底が暗くハッキリと見えないので、
よくよく注意して見ると水底からこちらを見上げている誰かがいる。

風もないのに水面が揺れるので、
その顔はハッキリとは見えない。

やがて、日が暮れて何も見えなくなる。


のぴ太は、地下の排水口を流れる果物の種子についての短歌を思いだそうとする。

地下の激流の中で種子が叫ぶ音。