歯医者新人面接・17 38歳独男・春の恋の行方 | ちえ☆ライブラリー

歯医者新人面接・17 38歳独男・春の恋の行方

数日が経った。

院長も、新人である後輩のことが気にいったようだ。
「あのこ、良く透る声しているなぁ・・・」
私に嬉しそうにそういう。

確かに医院のイメージが確実に変わりそうな、かなり良い声だ。
院長も副院長も、彼女に色々話しかける。
前の職場の雰囲気や、使っていた歯科機材がどんなだったか、
そして前の職場の先生の性格や、同僚の様子について。

特に、副院長は暇が出来たら後輩と会話を試みる。(笑)

実は。副院長は話し下手なのだ。
なんせ、女性との出会いがない。
「彼女居ない歴38年」の彼が話す会話は、
「今日明日の空模様について」か、「歯科機材のウンチク」のみ。

こんな会話を、常に延々と続ける・・・(汗)
例えば。

「今日、外は風が強いなぁ~!明日は雨みたいやで。」とか。

そんなこと、窓から外を見たら誰でも解る事ですやん!
いちいち言わなくても!


または、
「この歯科材料、めっちゃ高価やで。
大体、大した原料でもないのに、”歯科用”と
名称がつくだけで、ボッタクリな値段つけて売るしな!」


そんなこと、別に知ってても知らなくても大差ありませんが。
知る必要ないでしょうに。
仮に知ってても、買うほうの私らはどうしようもないでしょ??


という具合に、先生と話をしていてもちっとも面白くない
合コンなんかにこんな人が居たら、雰囲気盛り下がりますな・・・(汗)
しかも、話題のスポットなどの話しをこちらから振っても、
先生は一切行った事がないので、話にならない。
(多分、彼女が居ないから1人で行く事もできないんだと思う)
実際いまだに、USJもどんなところか知らないって言うし・・・

とにかく、話しが弾まない。だから会話してても引きます。(滝汗)

しかし、本人はその事に知ってか知らずか、
なんとかして後輩とコンタクトを取ろうと、色々話しかけている。

私はその副院長の姿を見て、確信した。


「ああ。先生、間違いなくあの子を狙ってるな・・・」(笑)

それに気がついたのは、彼女が入ってきて1週間が過ぎる頃だった。

「38歳独男・春の恋の行方」・・・
こりゃ、目が離せないやッ!!(爆)


・・・次回に続く。