断酒。酒を断つこと・・・・・。
私のうちは、私が小、中、高とこどものころ、ひどい
貧乏だった。
一億、総中流社会のころだから、ひときわ目立った。
私は、子供のころから、早く大人になって、酒を飲み
たかった。いつも、べろんべろんになって帰ってくる今は
年老いた家人の様子を見て、自分もああなれたらいいな
と、ずっと思っていた。
子供時代はひどかった。常に学校になんか行きたくな
かった。学校は、地獄だと思った。いじめなんてハンパ
なものではなかった。先生たちすら平気でしていた時代
だ。同じ悪戯をしても、地元の名士のご子息はおとがめ
なし。全部、転校してきた、どっかの貧乏人の子供のせ
いにする。
高校生時代、アルバイトをよくしていた。だから、大人
とも付き合った。今から30年近く前のことだから・・・。
知り合いの大人のうちで、大歓迎され、料理や日本酒
を平気で飲んでいたこともあった。
そう、酒は、私にとって、過酷な現実から逃げる、唯一
の避難場所であった。
子供時代の、地獄のような日々からやっと脱出させて
くれた、魔法の水だったのだ。
酒、魔法の水、のおかげで、大学時代は、あの小心で
ろくに女子とも話ができない奴が、人気者になった。
大人になり、社会人になって、自由を得た、と思った。大
人の社会は子供の社会よりずっとましだった。暴力を振る
われれば、法が守ってくれる。酒がつくるパラダイスに毎
晩トリップすることができるのだ。
断酒は難しい。恐ろしい。
自分からパラダイスが失われる。避難場所がなくなる。
大人の社会も、子供の社会同様、いや、もっと厳しい。私
は、本当に、自分が悪くもないのに、土下座をしたことも
ある。ああ、、、何を書いているかわからなくなってきた。
現実を、恥ずかしい自分を、ずっと直視するなど、本当
にできるのだろうか。酒というパラダイスを手放すことが
できるのだろうか。
酒は、私のこの半生に、いばらのように絡みついている!