二人の出会いは「出会い系サイト」

なので、コンタクトを取ったのはメールだった。


最初はパソコンのメールでのやりとり。

頻繁ではないけれど、毎日3・4通ぐらいやり取りをしていた。

内容は、好きな音楽や好きな動物。

遊びに行くならこういう所へ行きたいとか。

お互いまっさらな状態からスタートしてるので、聞きたいことは山ほどあった。


彼は頭がいいんだろうな。と思った。

話下手な私はそれがメールの文面にも出ていたけど、

彼は上手く聞きたい事を聞きだしてくれたし、それが「楽しい」と思えた。


「会ってみたいな」と思って、誘ってみたのは私の方だった。

彼はまだまだかかりそうだな?と思っていたらしく、ちょっとびっくりしていたけど「嬉しい」と言ってくれた。


そして付き合う事になり、携帯メールへと移行していった。


偶然にも同じ携帯会社だったので、絵文字が使える利点があった。

それまで絵文字機能は使いこなしていなかった私だったが、

彼は工夫して絵文字を使っていた。

男のくせに絵文字多用するな!という意見も見たことあったけど、私はそんな事思わず”すごい活用していていいな”と思った。


それをまねたりして私も絵文字を使うようになった。


1日に4・5通やりとりをしていた。

おはよう。からおやすみ。まで

月に100通越えは当たり前。そんな感じだった。

いろいろな話をしつつのメールは楽しかった。

携帯を忘れた時は「この世の終わりか!?」ぐらいの気持ちにすらなった。


しかし電話代がかかるという理由で、携帯を別に1つお互いに用意する事にした。

計算すると1台よりも、定額プランなどがある会社の携帯を余分に持つ事の方がはるかに安いのだ。


そして携帯メールも新しい携帯から行う事にした。

しかし・・・お互い新しい携帯会社の新しい携帯。

使い勝手が分からなのかメールの数がどんどん減っていった。

そして彼の仕事が忙しくなった事も手伝ってか、メールの内容もどんどんシンプルになっていった。


朝のメール「おはよう」、夜のメール「疲れたーお休みー」

この間のメールが無くなった。

私の方から色々書いて送ったとしても反応無し。

読んでるのか読んでないのかさえ不明。

電話で「読んだ?」と聞いてはじめて返事が返ってくる。


最近はこんな感じ。


さびしいなぁ・・・


1回彼に言った。

さびしい・・・って

そしたら「ごめんね」と「僕が悪いんだ」と自分を責め始める。

責めたくて言ったんじゃないのに。


私はさびしいと思っても彼に言っちゃいけないんだと思った。