先月7日に満93歳で亡くなった女優・岸惠子を追悼するため、出演作を鑑賞。

 正直なところ、とりたてて好きな女優という訳ではなかったのだが、改めてその出演作を見直していたら、不思議と喪失感がじわじわ押し寄せて来た。

 暫く前に見たばかりなので今回は見直さなかったが、他にも市川崑監督の「おとうと(1960年)」や「黒い十人の女(1961年)」、「細雪(1983年)」、豊田四郎監督の「雪国(1957年)」、木下惠介監督の「風花(1959年)」、斎藤耕一監督の「約束(1972年)」などが記憶に鮮明に残っている。

 年齢からすれば大往生と言っていいものの、故人の死を悼み冥福を祈りたい。

 

・「悪魔の手毬唄(1977年)」(市川崑監督)  4.0点(IMDb 6.8) 日本版DVDで再見

 原作既読。

・「女王蜂(1978年)」(市川崑監督)  3.5点(IMDb 6.3) 日本版DVDで再見

 原作既読。

 

・「君の名は 㐧一篇(1953年)」(大庭秀雄監督)  3.0点(IMDb 7.0) 日本版DVDで視聴

・「君の名は 第二部(1953年)」(大庭秀雄監督)  2.5点(IMDb 6.7) 日本版DVDで視聴

・「君の名は 第三部(1954年)」(大庭秀雄監督)  3.0点(IMDb 6.9) 日本版DVDで視聴

 総じて岸惠子演じる主人公は絶えず消極的で人間的魅力にも乏しく、むしろ淡島千景や望月優子演ずる助演陣が印象的である。下記の「早春」も含め、今回くしくも淡島千景という女優の素晴らしさを再発見することになった(下の写真右)。

 

 

・「早春(1956年)」(小津安二郎監督)  4.0点(IMDb 7.7) 日本版DVDで再見

 今作でも主演の岸惠子よりも、主人公(池部良)の妻役を演ずる淡島千景や、その母親でおでん屋を営む浦部粂子、淡島千景の友人役でチャキチャキとした言葉遣いが気持ち良い中北千枝子、隣人の主婦役・杉村春子(その夫役である宮口精二も)、結核で死んでしまう主人公同僚の母親役である長岡輝子などのベテラン女優陣が実に良い。

 男優にしても主演の池部良より、その上司役で珍しくキリっとした演技を見せる笠智衆や、主人公の戦友である三井弘次と加東大介の酔っ払いコンビ、会社の元先輩である山村聰の営むカフェの常連客・東野英治郎や、主人公の通勤仲間である高橋貞二や須賀不二男、田中春男など、助演陣が素晴らしい。

 

 

・「女の園(1954年)」(木下惠介監督)  2.0点(IMDb 6.9) テレビ放映を録画したもので視聴

 もはや消費期限がとうに過ぎた過去の名作(迷作?あるいは怪作か?)。

 

・「男はつらいよ 私の寅さん(1973年)」(山田洋次監督)  3.0点(IMDb 6.6) 日本版DVDで再見

 

・「怪談(1965年)」のうち「雪女」(小林正樹監督)  3.0点(IMDb 7.9) 英国版DVDで再見

 主演の仲代達矢と岸惠子は昨年、今年と相次いで亡くなってしまった。RIP.