2023年11月27日(月)

 色々あってなかなかブログを書く気になれずにいる。

 そこで今回はいつも以上にどうでも良い話題を。

 

 先週11月23日のテレビ番組「秘密のケンミンSHOW極」で、「大阪府民にとって『洋食の皿のライスには塩』が常識!?」という話題が採り上げられていた。

 大阪では洋食屋で供される平皿の上のご飯、つまり「ライス」に塩を振りかけて食べる人が多いという内容なのだが、番組の最後の方で司会者である爆笑問題・田中裕二氏も言っていたように、この風習(?)は私が子供だった50年程前の東京(少なくとも私が生まれ育った東京最南端の大田区)でも存在しており、近所の洋食屋に行った時には家族皆でライスにお塩を振りかけて食べていたものである(ちなみに我が家&近い親戚には、大阪など関西出身の人間は一人もいない)。

 番組でも言及されていたように、日々食するお茶碗に盛られた「ご飯」に塩を振りかけることは決してなく、あくまで洋食屋に行った時の「ライス」に限った話なのだが、今回の番組でも起源や理由が判明しなかったこの不思議な風習は、数十年前には大阪に限らず東京など他地域でも結構普及していたのではないだろうか。

 

 

 ここで少し脱線するが、子供の頃に近所にあった洋食屋「コニシ」は、おぼろげな記憶を辿るならば、人の良さそうなご夫婦2人が営まれていたちいさなお店で、やはり近所にあったお蕎麦屋以外では滅多に家族で外食する機会のなかった私にとって、年に何度かのちょっとだけ贅沢な食事の場として、色彩豊かで夢見るような印象を深く刻みつけてくれる「特権的トポス」だった。

 そんなお店のメニューの中で私のお気に入りは「ハヤシ・ライス」で(実際にはビーフ・シチューの方がさらに美味しかったのだが、同じデミグラス・ソースを用いたハヤシ・ライスの方がコスト・パフォーマンス的に遙かにお得なのだった)、多分このお店に行った3度のうち2度は食べていたような気がする(だから大きくなってから「ハヤシ・ライス」が世間的にはさほど人気のある食べ物でないことを知ってひどく意外だったものである)。

 

 おそらく洋食屋に付き物のコール・スローやポテト・サラダなどを初めて味わったのもこのお店でではなかったかと思う。他にもハンバーグやグラタン、洋食屋風の豚肉生姜焼きやクリーム・コロッケ、ポタージュなどを食べた記憶があるのだが、牡蠣フライだけは独特な匂いや食感が苦手だったこともよく覚えている(その後牡蠣フライは問題なく食べられるようになったが、それでも未だに牡蠣は揚げると独特な匂いが強調される気がして、生(なま)で食べるか鍋物や酢の物にするのが好みである)。

 

 

 実はしばらく前にふと思い立ってこの「コニシ」という店について調べてみたことがあるのだが、驚くべきことに何年か前まで同じ場所で営業していたことを知った(上の写真は某ブログから勝手に拝借した。多謝)。子供の頃には何かお祝い事でもあれば必ずのように訪れていたお店だったものの、大きくなるにつれて親子一緒に外食すること自体がなくなって疎遠になってしまっていたのだが、ぜひとも閉店前に再訪してハヤシ・ライスなどの懐かしい味を味わっておけば良かったと大いに悔やまれてならない。

 と言うのも、今からちょうど30年前に家族揃って横浜(の場末)に引っ越してしまった上、生まれ育った家も取り壊されてしまったことから、生まれ故郷の街を再訪する理由やきっかけがなくなり、完全に縁が切れてしまったのである(「去る者は日々に疎し」で、幼少時からの数少ない友人たちとも疎遠になってしまった)。

 だからこのお店に関する記憶は主に小学生までのもので、そうでなくても記憶力が悪い私には細部はほとんど思い出せず、店内の様子もかなり漠然としていて、上記のご夫婦の他に店員などがいたかどうかもはっきり覚えていない。

 なんとなくご夫婦の娘さんがたまにお店に出ていたような気もするのだが、単に他のお店と混同している可能性も排除出来ず、料理にしても会社員時代にしょっちゅう通っていた今はなき内神田の洋食屋「共栄堂」(★ 下の写真は下記ブログから拝借)とゴッチャになってしまっているような気がする(と言うのも、行きつけの洋食屋と言えば私にはこの2軒しか思い浮かばないからである)。

《★「スマトラ・カレー」で有名な神保町の「共栄堂」とは別物だが、確か親戚関係にあったはずである。》
 

 

 「ライス」に振りかける塩に話を戻すと、実は私自身はこの食べ方が全く好きではなく(単純に美味しいと感じなかったのである)、ハヤシ・ライス以外のメニューを頼んでライスが出て来ると、最初のうちこそ親を真似て塩を振っていたものの、すぐにご飯そのものをおかずと一緒に味わうようになった。

 上の番組で「どうしてライスに塩をかけるのか」と訊かれて「スイカに塩を振るようなもの」だと答えていた人がいたが(もっともこれでは理由にもなにもなっていないが・・・・・・)、私はスイカに塩を振るのも嫌いでほとんどしたことがない。考えてみると私は食塩が直接舌に触れる際、塩気以上に苦さのようなものを感じてしまうようで、食べ物に直接塩を振りかけて食べること自体が好きではない(らしい)のである。

 

 

 最後に、やはりこの番組の中で誰かが小瓶入りの食塩に煎り米が混ざっていたことに触れていたのだが(上の画像参照)、私はこれまであれがお米ではなく胡麻だとばかり思っていたことに気付いた(と言っても黒胡麻の混じった「胡麻塩」のことではなく、白い塩に薄茶色の煎り胡麻が混ざっているのだと思っていたのである)。

 考えてみればあれが煎り胡麻であれば塩にも胡麻の味や香りが移っていたはずなのだが、なにせ普段からボーッとしていて観察力や注意力に欠けているため、何十年も生きて来てお米だとは全く気づかなかったのである。いやはや。

 

 などと、どうでも良いことをあれこれ考えていたら、日本の洋食が食べたくて堪らなくなって来た。もっとも幼年期に通った「コニシ」より、こちらも閉店してしまったためもはや食べることは叶わないものの、昔勤めていた会社から近く、多い時には週に1~2度通っていた内神田「共栄堂」の、どんぶりのような容器に入っていたカツ・カレーがとりわけ懐かしい。

 

 

 上のブログを読んでいて初めて気づいたのだが(こういう点からも私の観察力や注意力のなさがよく分かる)、この「共栄堂」のカレーは色(かなり黒い)も味も独特で、上記ブログに書かれているようにコショウの味が強く、普通のカレーとは全く別物だと言ってもいい(店名も場所もすっかり忘れてしまったが、やはり会社員時代に「日本橋のカレー屋」と呼んでたまに通っていた別の店(当然ながら日本橋にあったカレー専門店)のカレーもコショウ味がメインだった記憶があり、あるいは神田や日本橋あたりの古い洋食屋などではこの種のカレーが一般的だったのかも知れない→★★)。

《★★ その後ちょっと検索してみたところ、おそらく下記のnoteの記事で言及されているお店だと思われる(店名は「印度風カリーライス」)。ただし味の方はコショウ味ではなかったようで、私の味覚が如何にいい加減なものかが分かる。》

 さらに「蔦カレー」で検索してみたら、ここのカレーを懐かしむ人たちがたくさんいることが分かった(中にはカレー好きで知られるタレントの松尾貴史もいる)。しかもここのカレーを再現して提供しているお店さえあるようである(下記のブログ参照)。

 

 

 

 

 話を内神田の「共栄堂」に戻すと、ここのカレーにはコール・スローとポテト・サラダが載っていて、これらをカレーのルーと混ぜて食べると美味しさがいや増すのだった(下の写真を参照のこと。これまた上記ブログから拝借した)。

 「共栄堂」には他にも日替わりランチのおかずを格安で増量してくれるメニューもあって(当然コール・スローとポテト・サラダも増量された)、私はカツ・カレーと共におかず増量の日替わりランチをよく頼んだものである。もう二度と食べられないだけに余計に食べたくて堪らない。嗚呼・・・・・・。