あけましておめでとうございます!
今年もたくさんの名曲を訳し、おいしいものを作って、楽しく過ごしていけたらと思います。
今回は、昨年から持ち越してしまった(泣)Vampire Weekendの"Step"その2をお届けします。
Ancestors told me that their girl was better
She's richer than Croesus, she's tougher than leather
I just ignored all the tales of a past life
Stale conversation deserves but a bread knife
And punks who would laugh when they saw us together
Well, they didn't know how to dress for the weather
I can still see them there huddled on Astor
Snow falling slow to the sound of the master
昔の人は言った、「自分たちの時代は良かった」
クロイソス王よりも豊かで、レザーより力強かった、そんな時代だった
※クロイソスは紀元前の王様で、大富豪。今でも英語で
「クロイソスくらい金持ち(=大金持ち)」という慣用句があるほど。
僕はそんな過去の事は振り返りたくない
昔の古びた話って、腐ったパンをナイフで延々と切っていくようなものだ
パンクバンドをやってた人々は、お互い自分の姿を見たら笑うだろう
パンクバンドは時代に合わせて変わっていく事ができなかったから
今ではアスター・プレイスの一角に押し込められて、
※アスター・プレイスはニューヨークにある小さな通り。オペラ劇場などがあり、ストリートミュージシャンが多くいる。
「音を自在に操って」いた彼らに、雪がしとしと降り注ぐ
The gloves are off, the wisdom teeth are out
What you on about?
I feel it in my bones, I feel it in my bones
I'm stronger now, I'm ready for the house
Such a modest mouse,
I can't do it alone, I can't do it alone
グローブを脱ぎ捨て、
※ボクシングから来たことわざ。ボクシンググローブを脱ぎ捨てた時、より本気で議論したり、戦うようになる。
親知らずが生えてきた
※the wisdom teethは”親知らず”。17歳~25歳にかけて生えてくることから”大人になる”ことを暗示しています。ちなみにエズラ・クーニグ(メインボーカル)は28歳で親知らずが生えてきたそうです。
きみはどうだろう?
根拠はないけど、きみもそうだろうと思う。
※"feel it in my bones”は、根拠はないけど確信を持って言える時に使う。他の人と同じように、あなたもきっと嫌な事や辛い事を乗り越えて大人になったのではないでしょうか。
強くなって、「ready for the house」のJandekのように、富や名声にこだわらない様な人間になったとしても、
※”Ready for the house”はアウトサイダーミュージシャンを排出するリチャード・スミスの事を指す。彼自身、富や名声を嫌う人物だそう。メディアにも全く顔を出さなかったので、現実には存在しないアーティストではないか、と言われたほど。
Modest Mouseのように一人で生きていく事はできない。
"Modest Mouse”はイギリスの小説家、Virginia Woolfの短編、”the mark on the wall”に出てくる”modest, mouse-coloured people”を指す。
他人からの賞賛を嫌う、謙虚な、真に誠実な、ねずみ色の人々のこと。
また、エズラ・クーニグ(メインボーカル)自身も廃墟で幼少期を過ごしたことから、自分自身のみじめな姿も指しています。
Wisdom's a gift, but you'd trade it for youth
Age is an honor, it's still not the truth
We saw the stars when they hid from the world
You cursed the sun when it stepped to your girl
Maybe she's gone and I can't resurrect her
The truth is she doesn't need me to protect her
We know the true death, the true way of all flesh
Everyone's dying, but girl you're not old yet
賢者からの贈り物を、君は若さと引き換えに失くしてしまった
※賢者からの贈り物(=Wisdom’s a gift)は、一生大切にしていくべき物。若さ(=youth)は今を追い求めるという事。時代に流されて大事な物を見失ってしまった、という事。
年の功というけれど、それはいつも正しいわけじゃない
時代の流れに飲み込まれれば、みんなから受け入れられるんだろうけど
そうやって周りに流されれば、太陽に呪われて自分を失くしてしまう
たぶん、自分の大事なものは一度失くしてしまうと
二度と息を吹き返すことはない
でも本当は、それは後生大事に守っていく必要はないんだ
僕たちは本当の”死”が、”生まれ変わること”だと知っている
時代が変わっても、自分が大事にしてきた事は誰かの心の中で生き続けるんだ
The gloves are off, the wisdom teeth are out
What you on about?
I feel it in my bones, I feel it in my bones
I'm stronger now, I'm ready for the house
Such a modest mouse,
I can't do it alone, I can't do it alone
[x2]
グローブを脱ぎ捨て、
親知らずが生えてきた
きみはどうだろう?
根拠はないけど、きみもそうだろうと思う。
強くなって、「ready for the house」のJandekのように、富や名声にこだわらない様な人間になったとしても、
Modest Mouseのように一人で生きていく事はできない。
Every time I see you in the world, you always step to my girl
人はみな僕を見て近寄り、僕という存在を品定めする
いかがでしたでしょうか。
この"Step"の歌詞をあーだこーだ分析してる英語のサイトを見て回ったのですが、"girl"=音楽としている解釈が多いようです。
しかし、この曲は同じアルバムに収録されている"Diane Young"と一緒に考えないといけません。
"Diane Yong"とは"dying young(=若くして死ぬ)"という事。
※文字を若干変えていることに特に深い意味はなく、"若くして死ぬ"という言葉が重すぎて曲にあわなかったので、ダイアン=ヤングという人の名前に変えたそうです(笑
この曲の主人公はこんな事を言っています。
"未来なんて誰も分かりっこない。
どっちつかずな未来に夢なんか持って、ただ老けていくくらいなら
今を太く生きて、早めに死んでやる
今までそんな生き方をしてきたから、過去が好きだ(=後悔していない)し、
死ぬその時がきても、きっと考えが変わったりしないよ"
"過去"を捨て、"未来"を生きようと一人決意する"Step"の主人公に対し、
今までの"過去"と同じように、"現在"を自由に生きていくこの主人公との
対比が見てとれるかと思います。
What you on about?
あなたはどうでしょうか。
今年もたくさんの名曲を訳し、おいしいものを作って、楽しく過ごしていけたらと思います。
今回は、昨年から持ち越してしまった(泣)Vampire Weekendの"Step"その2をお届けします。
Ancestors told me that their girl was better
She's richer than Croesus, she's tougher than leather
I just ignored all the tales of a past life
Stale conversation deserves but a bread knife
And punks who would laugh when they saw us together
Well, they didn't know how to dress for the weather
I can still see them there huddled on Astor
Snow falling slow to the sound of the master
昔の人は言った、「自分たちの時代は良かった」
クロイソス王よりも豊かで、レザーより力強かった、そんな時代だった
※クロイソスは紀元前の王様で、大富豪。今でも英語で
「クロイソスくらい金持ち(=大金持ち)」という慣用句があるほど。
僕はそんな過去の事は振り返りたくない
昔の古びた話って、腐ったパンをナイフで延々と切っていくようなものだ
パンクバンドをやってた人々は、お互い自分の姿を見たら笑うだろう
パンクバンドは時代に合わせて変わっていく事ができなかったから
今ではアスター・プレイスの一角に押し込められて、
※アスター・プレイスはニューヨークにある小さな通り。オペラ劇場などがあり、ストリートミュージシャンが多くいる。
「音を自在に操って」いた彼らに、雪がしとしと降り注ぐ
The gloves are off, the wisdom teeth are out
What you on about?
I feel it in my bones, I feel it in my bones
I'm stronger now, I'm ready for the house
Such a modest mouse,
I can't do it alone, I can't do it alone
グローブを脱ぎ捨て、
※ボクシングから来たことわざ。ボクシンググローブを脱ぎ捨てた時、より本気で議論したり、戦うようになる。
親知らずが生えてきた
※the wisdom teethは”親知らず”。17歳~25歳にかけて生えてくることから”大人になる”ことを暗示しています。ちなみにエズラ・クーニグ(メインボーカル)は28歳で親知らずが生えてきたそうです。
きみはどうだろう?
根拠はないけど、きみもそうだろうと思う。
※"feel it in my bones”は、根拠はないけど確信を持って言える時に使う。他の人と同じように、あなたもきっと嫌な事や辛い事を乗り越えて大人になったのではないでしょうか。
強くなって、「ready for the house」のJandekのように、富や名声にこだわらない様な人間になったとしても、
※”Ready for the house”はアウトサイダーミュージシャンを排出するリチャード・スミスの事を指す。彼自身、富や名声を嫌う人物だそう。メディアにも全く顔を出さなかったので、現実には存在しないアーティストではないか、と言われたほど。
Modest Mouseのように一人で生きていく事はできない。
"Modest Mouse”はイギリスの小説家、Virginia Woolfの短編、”the mark on the wall”に出てくる”modest, mouse-coloured people”を指す。
他人からの賞賛を嫌う、謙虚な、真に誠実な、ねずみ色の人々のこと。
また、エズラ・クーニグ(メインボーカル)自身も廃墟で幼少期を過ごしたことから、自分自身のみじめな姿も指しています。
Wisdom's a gift, but you'd trade it for youth
Age is an honor, it's still not the truth
We saw the stars when they hid from the world
You cursed the sun when it stepped to your girl
Maybe she's gone and I can't resurrect her
The truth is she doesn't need me to protect her
We know the true death, the true way of all flesh
Everyone's dying, but girl you're not old yet
賢者からの贈り物を、君は若さと引き換えに失くしてしまった
※賢者からの贈り物(=Wisdom’s a gift)は、一生大切にしていくべき物。若さ(=youth)は今を追い求めるという事。時代に流されて大事な物を見失ってしまった、という事。
年の功というけれど、それはいつも正しいわけじゃない
時代の流れに飲み込まれれば、みんなから受け入れられるんだろうけど
そうやって周りに流されれば、太陽に呪われて自分を失くしてしまう
たぶん、自分の大事なものは一度失くしてしまうと
二度と息を吹き返すことはない
でも本当は、それは後生大事に守っていく必要はないんだ
僕たちは本当の”死”が、”生まれ変わること”だと知っている
時代が変わっても、自分が大事にしてきた事は誰かの心の中で生き続けるんだ
The gloves are off, the wisdom teeth are out
What you on about?
I feel it in my bones, I feel it in my bones
I'm stronger now, I'm ready for the house
Such a modest mouse,
I can't do it alone, I can't do it alone
[x2]
グローブを脱ぎ捨て、
親知らずが生えてきた
きみはどうだろう?
根拠はないけど、きみもそうだろうと思う。
強くなって、「ready for the house」のJandekのように、富や名声にこだわらない様な人間になったとしても、
Modest Mouseのように一人で生きていく事はできない。
Every time I see you in the world, you always step to my girl
人はみな僕を見て近寄り、僕という存在を品定めする
いかがでしたでしょうか。
この"Step"の歌詞をあーだこーだ分析してる英語のサイトを見て回ったのですが、"girl"=音楽としている解釈が多いようです。
しかし、この曲は同じアルバムに収録されている"Diane Young"と一緒に考えないといけません。
"Diane Yong"とは"dying young(=若くして死ぬ)"という事。
※文字を若干変えていることに特に深い意味はなく、"若くして死ぬ"という言葉が重すぎて曲にあわなかったので、ダイアン=ヤングという人の名前に変えたそうです(笑
この曲の主人公はこんな事を言っています。
"未来なんて誰も分かりっこない。
どっちつかずな未来に夢なんか持って、ただ老けていくくらいなら
今を太く生きて、早めに死んでやる
今までそんな生き方をしてきたから、過去が好きだ(=後悔していない)し、
死ぬその時がきても、きっと考えが変わったりしないよ"
"過去"を捨て、"未来"を生きようと一人決意する"Step"の主人公に対し、
今までの"過去"と同じように、"現在"を自由に生きていくこの主人公との
対比が見てとれるかと思います。
What you on about?
あなたはどうでしょうか。