やっとの思いで到着した病院
ポコパパの職場近くの大きな病院です。
職場の上司、後輩1人ずつ一緒に来てくれたようで救急の受付に立っていてくれました。
救急の初療室に入ると、ストレッチャーに乗ったポコパパ。
先生の言った通り意識はあり、会話できて…
良かった…喋れるなら大丈夫…そんなことを思っているうちに先生に呼ばれ病状を説明されました。
多分CT画像だったんだと思います。
「ご主人ですが…大動脈解離です。心臓から右足の付け根まで血管が裂けている状態です。」
ここまで聞いて、画像を見てようやく状況を理解できました。
ポコパパのお兄さんも同じように大動脈解離で右太ももの付け根まで裂け即死こそ免れたものの手術や治療の甲斐なくあっという間に亡くなってしまった…
あの病気と同じなんだ…ポコパパも同じようになるの?
涙が止まりませんでした。
次男坊はまだ抱っこ紐、無邪気に笑っています。
おちびは…そんな私の様子を見て自分だって不安だっただろうにずっと私の肩をトントンと励ますように叩いてくれていました…
「今すぐ手術をしたいのですが、当院は今別の緊急手術をしておりまして…
他院へ行ってもらうことになります。」
え…1分1秒を争うのに転院なんて…その間にも病態はどんどん悪化してしまうよね…
そうは思ってもできないものはできない…
搬送された病院で手術ができる、できないでも命の選別になってしまうんだと思います。
搬送される時間帯、専門の先生がいるかどうかでも…
転院先は自宅から車で20分ほどの大きな病院に決まりました。
ポコパパの着ていた衣類がビニール袋に入れられており、渡されたとき…
まるでそれが遺品のように感じてしまい不安が込み上げたことを覚えています。
ポコパパが救急車に乗り込み、そのあとを車で追いました。
1分1秒を争う割に、緊急走行はしてくれないんだな…
歯がゆい気持ちを抑えながら救急車を見つめていました。
「恥ずかしいところ撮るにゃー!」
「ぺろりん」
❤︎