赤く光るは  ペンライト

首に下げるは  双眼鏡

どう振りゃいいのさ  このタオル

無理だ  五十肩


14(TIME)、15(TREE)、16(WITH)と

私の人生辛かった

どうすりゃ当たるの  良いお席

夢は  プレミアム







「言わせてもらっても?」


僕は兄に向きなおる


「兄は間違ってます」


「間違っているというより、僕じゃない」


「今日だって僕は何にもしなかった」


「横にいただけです」


「僕らはバンドもダンサーさんもいないそんな状況で人々の心を震わせることは出来ない」


「ジュンスならアカペラで五万人の心を掴むことができる」


「けど僕には出来ない」


「甘く優しいジェジュ兄の声ならば、聞く人の心を柔らかくする」


「僕の声は硬すぎる」


「歌えば歌うほど思い知らされます」


「僕じゃ代わりはつとまらない」


「悔しいけど、そういうことです」


僕はうつむく


兄が僕の肩をたたく


「オレはユチョンのようにチャンミンを慰めることができない」


「緊張でガチガチのチャンミンに」


「ウィンクや変顔して笑わせてホッとさせるなんてことは到底出来ない」


ふふ


自分で言ったくせに兄は口を尖らせる


思い直したように兄は言った


「アイツは存在自体が癒しなんだ」


ええ


隣にユチョニ兄がいてくれるだけで空気がちがった


当たり前のことだった


無くしてわかった


無くして・・・


「変わんないな」


はい?


「謙虚なところ」


無理せずネガティブって言ってもいいですよ


「オレも生放送でトチったり、ははは」


「新人の頃思い出した」


あの頃はよく転んだり音はずしたりしてました

「まだまだだな」


「でも」


「オレたちには、ジェジュン、ユチョン、ジュンスっていう3人がついてる」


ええ


それこそが、僕たちがココに帰ってきた理由です


歌う理由です


頑張る理由です


説明は不要


さあ、始めましょう


僕たちの


五人の物語を


再び



打ち上げ


仲間が集まり


ワイワイ、ガヤガヤ


お酒も入り


大きな声で話す男たち


ドッと笑いがおきたり


ヒューヒューと口笛がなったり


つまりは相当に煩い


ユノが耳打ちする


「悪かったな」


ああ


生番組のこと


別に、そんな


「怒っていいのに」


生放送にハプニングはつきものですからね


「うそ、知ってるだろ」


は?


「イヤモニのせいじゃない」


あー


そう、知ってる


今まで何回も見てきた


どんな危機が起きても、この兄は舞台を止めない


滑って転んだって、メッチャカッコよく飛び起きてリカバー


ハプニングをドラマティックな演出に変えてしまう


魔法だ


兄だけが使える


そう


イヤモニがぶっ壊れたくらいで、詰まるようなオトコではない


「チャンミンがいてくれて助かる」


いいえ、どういたしまして


「オレは傲慢だ」


「チャンミンは情深い」


は?


なんの話し?


むしろ逆じゃ?


「オレが出来るんだからオマエだって出来るとか言っちゃったり」


昔の話です


「そのくせ自分より賢いことを妬んでいたし」


「オマエの意見を蔑ろにしていた」


「オレが牽引しなくちゃっていう体裁で」


「オマエの功績を奪っていたかもしれない」


「侮っていた」


「すまなかった」


「チャンミンがいてくれて助かった」


「こうやって再び活動できるのもチャンミンのおかげだ」







「言わせてもらっても?」


僕は兄に向きなおる







つづく