• 名前                     コラッタ(C){無}
  • 収録パック            XYシリーズ  コンセプトパック「ポケットモンスターカードゲーム 拡張パック 20th Anniversary」
  • 購入価格              300円
  • イラストレーター  有田満弘

今回は有田満弘氏の描かれたコラッタのポケモンカードを鑑賞します。
有田満弘氏はポケモンカードの第1弾からイラストを担当してきた有名なイラストレーターさんです。

イラストの世界観

まず、コラッタとはどんなポケモンか、ポケモン図鑑の説明をまとめると以下になります

 

 

  • どこでも生きていける
  • 生命力が強い
  • 警戒心が強い


コラッタは、げっ歯類、つまりネズミをモデルにしています。
ポケモンの中には、現実の動物に近い外見のものが何種類かいますが、コラッタは特に普通のネズミそっくりです。
コラッタが現実のネズミに見えないようにポケモンらしさを出して描くのは、意外と難しいことです。

このイラストにおけるコラッタは、体毛が鮮やかな紫で、尻尾がポケモン特有の面白い形状をしており、顔の表情も意思を感じさせる動物らしくないものです。
これらの工夫により、ネズミっぽさが軽減されています。

このイラストは、野生でたくましく暮らすコラッタをうまく表現できています。

初期ポケモンカードの使命

初期のポケモンカードには、重大な任務がありました。
それは、ポケモンをより身近に、よりリアルに感じてもらうということです。


どんな生態や暮らしをしているのか、どんな外見をしているのか、それらをより詳細に伝えるのがポケモンカードでした。
もちろん、今のポケカもそれらを大事にしていますが、ポケットモンスターの初期にはそれが今よりも切実に必要でした。

昔のゲームボーイ時代のポケモンは、白黒の小さな画面の中に描かれた、荒いドット絵でしかありません。
そんなポケモンを見ても、正確な外見や暮らしを想像するのは難しいです。
子供達によりポケモンを身近に感じて親しみを持ってもらうのに、初期のポケモンカードのイラストは大いに貢献しました。

本イラストも初期のポケモンカードのもので、コラッタの生態を鑑賞者に伝えることを大事にしているのが分かります

イラストの構図

コラッタは、身体をのけぞらせて、顔と視線が上を向いており、たくましさや生命力の強さが表現されています。
また、右の大木、下の枝、左のつるが自然の枠組みを作り、中央の目立つ位置に山が描かれ、大自然の中で暮らしていることが表現されています。

イラストの配色

山や森は木々に光が遮られて日中から薄暗く、陽が少し沈むとあっという間に闇の中に沈みます。
このイラストは、全体的に明度が暗いことで、木々の生い茂るうっそうとした森にいる雰囲気がよく出ています。

逆にコラッタは自然界ではほとんど見られない紫の毛色をしており、とても目立ちます。