原作は東野圭吾の同名小説。東野自身、映画化は難しいのではないかと危惧する中、若手俳優たちが熱演した。
オーディションのため、ある海辺の別荘に集められた劇団員7名。設定は大雪に閉ざされた山荘である。しかし、そこには恐るべき復讐劇が仕込まれていた。アガサ•クリスティの代表作「そして誰もいなくなった」が意識されている。孤島に招き集められた10人が次々に殺される話だ。
本作も似たようなシチュエーションである。事件が次々に起こるスリルと、普段は表れない仲間同士の不信感、犯人探し、過去の確執と、感情がエスカレートしてゆく。
悲惨な連続殺人事件にしないのは、東野らしい。2捻りも3捻りもある。何のことかは見てのお楽しみ。見てよかったと思うはずだ。
本作、ベテランは出演せず、強いて言えば、大塚周夫の声の出演だけで、殆ど7人の若手俳優+1だけだ。そういう意味では異色の作品である。+1は本作のキーになる。それぞれに個性が光る。全体に地味な感じだが、内容重視ということだろう。
若手俳優陣は
本多雄一(間宮祥太朗)
田所義雄(岡山天音)
雨宮恭介(戸塚純貴)
中西貴子(中条あやみ)
麻倉雅美(森川葵)
元村由梨江(西野七瀬)
久我和幸(重岡大毅)
笠原温子(堀田真由)
極めて個人的に印象に深かった順に列挙してみた。この中から、将来大物俳優が誕生するのだろうか?