どうにもならないことをくよくよするのは明け方がいい。
人も街も眠っているのに自分だけ起きている時間がいい。
できるだけ遠くの空をぼんやり見つめながら溜息をつく。
真っ黒い夜はこわいから東の空が青味差す明け方がいい。
姿は見えないのにどこか近くで鳩がクルクル鳴いている。
噛み殺して笑うように始まる朝を笑うように鳴いている。
体は冷え切っているのに瞼の奥だけやけに生あたたかい。
こころ細げに灯る街灯が消えるタイミングを探している。
ヒーターのダイヤルを回して温度を上げても体は震える。
蒼い毛布にくるまり考えるのをやめて天井のシミをみる。
まどろみ始めた頃に頼んでもいないのに朝はやってくる。


