「ロストコマンド-名誉と栄光のためでなく」 
           戦争の虚しさを描いた作品。
 長らく「名誉と栄光のためでなく」というタイトルでDVDを探していましたが見つかりませんでした。、偶然に「ロストコマンド-名誉と栄光のためでなく」のタイトルであったので、即買いました。

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 第1次インドシナ戦争の末期、フランスの敗北を決定付けた有名な「ディエンビエンフーの戦い」で捕虜となった空挺部隊の隊長(アンソニークイン)は、傷心のうちに帰国、かつての仲間(アラン・ドロンなど)を呼び寄せ再びアルジェリア戦争に従軍する。

 戦闘場面もあるが全体を流れるテーマは戦争の虚しさ。この時期(1965年2月7日、アメリカが北爆を開始、本格的に介入していきます)のアメリカ映画にしては(失礼)かなりの秀作と思います。それにしても、そのアメリカが撤退したフランスの後を受けて、ベトナム戦争の泥沼に突入するのです。

 共演のモーリス・ロネはこの映画でもアラン・ドロンの敵役、ちょっとかわいそうです。「太陽がいっぱい」(1960年)では、金持ちの息子を演じます。ロネを殺し、お金も恋人も奪うドロンが悪役です。 (余談ですが、仕事でローマのホテルエクセルシオールに泊まったことがあります。ドロンが、ロネになりすましているのがばれそうになりロネの友人を殺害したのがこのホテル。 でも、この話を聞いたのは日本に帰国してからでした。)

 アラン・ドロンの陰のある演技が好きです。映画評論家に言わせれば、彼の生い立ち、育ちと関係があるとか。アランドロンは、17歳の時、軍隊に入り、落下傘降下部隊員としてベトナムに従軍、1955年、20歳で除隊します。この映画が1966年製作ですから、ドロンにとっては12年前の出来事、どんな気持ちで演じていたのでしょうか?

 エンディングは? アンソニー・クインとモーリス・ロネは勲功を上げ昇進しますが、ドロンは新しい時代の流れを感じ除隊します。最後はアルジェリアの独立を予感させる(ドロンもそう感じた)シーンで終わります。