丸みを帯びた石と、叩き出された銀。

 

槌目のリング



なだらかな曲線を描くカボションカットの石を、分厚く無骨な銀が支えている。

アームの表面に残された荒々しい槌目と、溝に潜む深い影。

いろんなものを削ぎ落とした佇まいは、どこか古い鉱物や道具のような表情をたたえている。

 

均一に整えられた美しさとは違う。
叩かれ、削られ、火を通されることで生まれた金属の肌ざわり。

時間を重ねるごとに手に馴染み、着ける人の日常の中で静かに深みを増していく。

大地が育んだ石と、炎と槌が鍛えた銀の肌。

その重みを、手元で確かめてみる。

 

新シリーズ【Tsuchimi_-槌身ー 大地が育てた石と、炎と槌が鍛えた銀】

 

 

 

欲しいサイズの銀棒を作るところから制作は始まる。

 

 

銀を溶かし、型に溶かし込む。

 

 

 

 

ローラーで延ばしながら角を作っていく。

このシリーズは、厚み2mm前後の肉厚な仕上がりを予定している。

 

 

 

棒状になった銀をリングの形へと丸めていく工程。

 

鉄の芯棒を当て木づちで力強くたたいていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シルバーオブシディアンのシルバーリング 

WEBショップはこちらから

 

 

 

 

【個展のお知らせ】

■ Been 彫金ジュエリー展
■ 会期: 2026年11月5日(木) ~ 11月10日(火)
■ 会場: アートスペース 88(国立市)

ひとつひとつ叩き出して仕立てた、200点以上の一点ものジュエリーたち。
アトリエを飛び出して、国立のギャラリーでお披露目いたします。

「自分に似合うものを試してみたい」
「ただ作品を眺めてみたい」
などなど、秋の国立のお散歩ついでに 気軽にお立ち寄りいただけたら幸いです。 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

四角いオニキスをあしらったペンダントトップ。

 

合わせたチェーンの太さが、静かに全体を引き締める。

 

試行錯誤の末に行き着くバランスというものは、いつでも実に潔い。

三つの四角を交差させた造形。

一見すると不規則だが、手に取るとしっかりと重心が定まり、身につけたときに心地よい安定感が生まれる。

 

 

 

 

 

同じ構成で仕立てたフリーサイズのリングも形になった。

モチーフ同士が互いの領分を邪魔しないよう、コンマミリ単位で微調整を重ねたフォルムである。

 

 

 

研ぎ澄まされた光沢ではなく、この静かなグレーの陰影に惹かれて、ずっと銀を扱い続けている。

 

立体的で、どこか凛とした佇まい。目指すものの輪郭は、いつでも変わらない。

 

 

 

 

ものづくりの根底にあるのは、日々のささやかな営みだ。

 

愛猫さくの早朝召集で寝不足が続き、夏の暑さにすっかり体力を削られていたけれど。

 

 

「それが当然」と言わんばかりの顔で、当の本人は日中ずっと長々と横になっている。猫ゆえの自由さである。

 

 

 

 

 

風がやわらぎ、季節の深まりとともに少しずつ身体に元気が戻ってきた。



時折小さな休息を挟みながら、手元から生まれる形とじっくり向き合っていきたい。

 

 

 

■■ 個展のお知らせ ■■

 

 

■ 会期:2026年11月5日(木) ~ 11月10日(火)
■ 時間:11:00 ~ 18:00(最終日 16:00まで)
■ 会場:Art Space 88(東京都国立市中1-9-66)
 

 

 

 

丸や四角という形に、昔から妙に心が惹かれる。

幼い頃、河原で拾って持ち帰った丸い石。

指に刺さるバリを気にしながらポケットに入れた四角い端材。

 

記憶の底にある質感は、今も手元に残っている。



なぜこれほど惹かれるのか、理由は定かではない。

流行やノウハウを追う作風とは少し違うのかもしれない。

けれど、ものづくりの起点にあるのは、こうした純粋な嗜好の爆発である。

 

 

頭で考えすぎず、ただ自分の手が選ぶ「好き」という感覚に身を委ねるほうが、ものづくりは素直に進む。



寄せられるオーダーメイドの問い合わせを辞退し続けているのも、同じ理由からだ。

期待に応えられない心苦しさは残るものの。。。

 



現在制作を進めているのは、四角をテーマにしたシリーズ。


ペンダントトップのデザイン画


主役は、四角いオニキスである。
枠を組み、下がりパーツを取り付ける。


四角のオニキス

 


単にロー付けするだけでは強度が足りないため、パーツを中に挿し込んでから接合する。

 

飛び出した不要な箇所はきれいに切り落とし、見えない構造から補強を重ねていく。

 

何度も試着を繰り返し、必要な強度を確かめる地道な工程だ。

石を嵌め込んでみる。


 


飾りが加わることで全体のボリュームが増すため、合わせるチェーンの太さも慎重に見極めていく。

四角を扱う制作は工程が多く、手間も時間もかかる。

まだ先は長い。
 

 

 

ふたつのパールをあしらったリング。
異なるパールの光が重なり、佇まいに奥行きが生まれる。

 

パールのシルバーリング

これは現在、オンラインショップにて展開している。

四角のペンダントとは趣が異なるものの、根底にある骨格は変わらない。

目指しているのは「渋派手」。
シックでありながら、確かな存在感と陰影を携えた佇まいである。

手の中でかたちになりつつある四角のペンダントも、目指すところへたどり着きたい。

 

 

 

 

お気に入りのジュエリーを、長く、安心して楽しんでいただくために。


 

Beenでは、お買い上げいただいた作品の修理やメンテナンスを承っております。

お困りのことがございましたら、まずはどうぞお気軽にご相談ください。

 

※修理は「Been」の作品に限らせていただきます。
 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■ 1.お送りいただく前のお願い

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

催事(個展)などで一週間以上、工房を留守にすることがございます。

 

留守中にお荷物が届きますと、受け取ることができず、送り主様へ返送されてしまうことがございます。

 

せっかくお送りいただいた荷物が行き違わないよう、発送される前に、まずはメールやショップのお問い合わせから「送るね」と一言ご連絡をいただけますと幸いです。
 

 

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■ 2.大切な作品を守る「梱包」について

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郵便や宅配便での輸送中、お荷物の上に重いものが載るなど、強い圧力がかかってしまうことがございます。

 

せっかくの作品が途中で変形してしまうのを防ぐため、お送りいただく際は、以下のような工夫をお願いいたします。

・プチプチ(緩衝材)で優しく包む

・厚紙で作られた小さな箱や、硬めのケース(缶やプラスチック容器など)に入れる

 

 

お手元にある空き箱などで構いませんので、少し「潰れにくい工夫」をしてお送りいただけますと安心です。
 

 

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■ 3.修理の費用と流れについて

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作品の状態によって修理の内容が異なるため、実際に拝見してからお見積もりをいたします。

 

【おおよその目安】

・リングのサイズ直し:2,000円前後〜

・金具の外れ、外れたパーツの留め直し:無料(往復の送料のみご負担ください)

 

 

★費用が発生する場合は、必ず「修理を始める前に」金額のご連絡をいたします。
ご了承をいただいてから作業に入りますので、ご安心ください。


金額にご納得いただけない場合は、そのまま丁寧にお返しいたします。
 

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■ 4.お支払いについて

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修理が完了しましたら、作品と一緒に「請求書」と「お振込先を書いた紙」を同封してお戻しいたします。

 

作品が無事にお手元に届き、仕上がりをご確認いただいてから、指定の口座へお振込みをお願いいたします。
 

 

ご不明な点やご不安なことがありましたら、どうぞいつでも、お気軽にお尋ねくださいね。

責任を持って、丁寧に対応させていただきます。

 


  メールはこちら

 

QRコードが読み取れない場合は

been.mami@gmail.com をコピーしてご利用ください。

 

 

 


 

へそ天の猫

 

家事の合間にふとベッドを覗くと、このあられもない姿。


ここまで完全にリラックスしてくれていると思うと、嬉しくて思わず笑ってしまう。

その後、くるりと反転。
一応、女の子だものね。

こんな風に全身で安心しきった姿を見せてくれる時間が、何よりの癒やしである。

 

 

 

 

 

 

母貝がついたままのパール。

その大きさと質量に見合うだけの重厚感で、枠を仕立てていく。

金属を切り、削り、考える。彫金の制作は思いのほか体力を奪い、頭の芯まで重くさせる。

空腹を覚える。

 

ひとりで食べる昼食はお米とお味噌汁、それに小さなおかずのパターンが多い。

 

それでもふと欲しくなるのは、香ばしく焼いたパン。

 

 

 

 

ケチャップ、マスタード、マヨネーズを混ぜ合わせたソースを塗り、ゆで卵とチーズをのせる。

 

ペッパーミルを握り、ぐっと力を込めてガリガリと胡椒を引く。

立ち上る鋭い香りが、鼻腔をくすぐる。

 

 

台所の引き出しから取り出すのは、何の変哲もない卵カッター。

 

 


使うたびに表面へ細かな擦り傷が刻まれ、かつての艶は失われていく。

プラスチック製品はなるべく買わないようにしているはずなのに、これだけは例外だった。
フルーツ牛乳のようなほんのり黄色。

ステンレスのひんやりとした硬質さにはない、独特のやわらかな手ざわりがある。



買い替えを重ね、これが何代目になるのかは覚えていない。
59歳を迎えた今、これが最後に手元へ残る一品になるのかもしれない。



切り分けられた卵をパンに並べ、静かに口へと運ぶ。


使い込まれた道具と温かい食事。

こうした静かな時間が、また次の作業へと向かう力を与えてくれる。

 

 

 

 

薄暗い路地をのぞき込んだときのような、すっと音が遠ざかる独特の静けさ。

 

 

燻し銀が纏う空気には、どこかそれに通じる気配がある。

 

平らな一枚の銀板にカーブを付け、影を刻む。

たったそれだけの工程で、金属の表情は面白いほどガラリと変わる。

 

ひとつとして同じ陰影は生まれない。

 

その不揃いさの中に宿る、潔い佇まい。

金属が描く線を眺め、その陰影と静かに向き合う時間が流れていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

私の普段の暮らしはほぼ自宅。

家から出るのは食品買い出しと

ランニングくらい。

ひたすら制作の日々。

 

そして自宅は

中心部から離れた住宅街。

はっきり言えば山奥。びっくり

 

静かに暮らすにはぴったり。

でも食品以外の買い物は大変。

 

以前は本中毒と言っていいほど本を読んでいた。

ネットの本屋を利用し続けたら読みたい本が見つからなくなった。

 

何しろ 勝手に出てくるおすすめの本はこれまでの購入から表示されて。。

 

それはそれで便利なんだろう。

 

でも なんだかつまらなくなってきたのだ。

おまけにそれなりのお年になり

本を読むのがしんどい。

メガネって疲れるよね。

 

 

個展の最中は行き帰りの時間がある。

そして福岡のギャラリーそばには

本屋が2つある。

 

個展の楽しみの一つである。

 

毎日のように寄ってパラパラとめくり

文体をチェック。

小説選びの基準の一つは

文のリズムと単語のチョイス。

 

好きな作家さんのものは読み尽くしてるので 何かないかなと思ってた。

 

そんな中、出会いました!

 

 

 

寺島曜さんの【キツネ狩り】

 

 

一旦は通り過ぎたけど

題と表紙の雰囲気が頭に引っかかり

あらすじを読んでレジへ。

 

まさに一気読みでした。

買ってよかった。

 

 

本の好みは様々。

 

ただ 

ちょっと不思議な感じがすき

刑事物が好き

あまり専門的すぎるのは苦手

という人なら楽しめるかも。

 

今日はどんな本に出会えるか。

とっても楽しみ。

 

本屋や図書館のそばに引っ越したい。

 

本を読む楽しみは

知らない世界にはいれること。

 

世の中は私の知らないことばかり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3日過ぎるのなんて

あっという間でした。


個展中の不思議の一つ。

お客様の波がすごい。


一人だとどうしてもお話できない

場合があって申し訳ない。

みなさんとゆっくりお喋りしながら

選んでもらいたいんだけど。


今回はブログやネットショップを見て

来てくださった方がポツポツと。


普段はパソコンに向かって

コツコツやっていること。

その先の誰ががなかなか想像

できなかった。


あぁ受け取ってくださってる方が

いるんだ。


それがわかってとても嬉しい。

これからもコツコツ頑張ろう。







2026年3月9日(月)~15日(日)

福岡市中央区天神

新天町

ギャラリー風


11時から18時30分

最終日は16時まで

https://been.theshop.jp/p/00005



 


 

フリーサイズで、中指につけて

人差し指の上に一部が乗っている という構造。

 

パールが少し多すぎる気もするので

しばらく時間をおいて見直してみよう。

 

数日あけたりすると

他人の目で見られる気がする。

客観的に という意味。

 

家の中もたまに他人の目で見ると

すごく放置してる部分とかを発見してびっくり。

 

どうしても目が慣れてしまって

気が付かないことってあるから。

 

作品作りも同じ。

 

作ってる間に目が慣れる。

違和感がわからなくなる。

 

だから完成後は必ず見えないところにしばらく放置することにしている。

 

そしてはじめましての気分で見て触って確かめる。

 

ひとつ作り上げるのにもかなり時間がかかるけど

この、はじめましての時間もかかる。

 

その分素敵と思ってもらえるものを世の中に出したいな。

 

 

来週は福岡の個展

一週間、にゃんずとお別れだ。

その期間、オットがにゃんずとべたべたしてる写真を送ってくる。

かなり嫉妬・・・である。

 

今回はちゃんと覚えててくれるだろうか。

毎回、どちら様?という顔をされるのがショック。