『平家物語を読む』シリーズ、第1回です。
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前回の第0回の記事はこちらになります↓
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まずは『平家物語』を読むにあたって、内容を見て行く前に、『平家物語』自体について少し調べてみることにしました。
ということで。
じゃじゃーん!
これは山川出版社の高校生向けの参考書です。
『詳説 日本史研究』
山川出版社の高校生向けの教科書や参考書はいいですよー。
高校生よりもむしろ大人におススメします!
この参考書も、ちょっと調べ物をしたい時にも便利ですし、暇つぶしにパラパラめくるのも楽しいです。
ついでに同シリーズの世界史バージョンもおススメします。
日本史と世界史、二冊揃えておくと便利です。
で、この本で、源平の争乱前後の歴史や、平家物語の成立時期を調べて読んでみました。
まず、源平の争乱ですが、有名な最終決戦、壇ノ浦の戦いが1185年です。
で、『平家物語』は鎌倉時代(1185年〜1333年)の和漢混淆文の軍記物語とあります。
まあ当たり前の話なんですけど、史実の源平合戦の時に書かれたわけではなくて、後の時代に後の時代の人が書いたものなんですよね。
例えば、私が「第二次世界大戦物語」を書いて、それが千年近く後の人達に読まれたとしたら…この状態が、今『平家物語』が我々に受け取られている状態になるわけです。
私は第二次世界大戦を体験していません、すでに私にとっては戦争は過去のものです。
書かれた時点で書いた人にとっては既に過去の出来事だった物語を、さらなる先の時代の人がはるか過去に書かれた物語として読んでいることになります。
どうでもいいことのようではありますが、こういうところは押さえておいた方がいいと、私は思います。
事件の渦中にあった人と、その後の人では、同じ事件を語るにも立場も状況も違って、考え方がまるで違っているはずです。
さらに、
じゃじゃーん!
これ、私が高校生の時に使ったアンチョコ古文解説書でーす!
古文の教科書には原文しか載ってませんから、本屋さんで解説書を買って、日本語訳を丸写ししていました!
えへん!
先生に何を質問されても完璧に答えられました!
まじめに辞書で調べたり考えたりしたことなんて一回もありませーん!
しかし、今読むと、こういう古文の参考書というか解説書は面白いです。
教科書に載っていたタイトルはほとんど買ってますから、こういった解説書、たくさん揃っております。
源氏物語に枕草子、今昔物語、古今著聞集、土佐日記…etc。
ということで、この本の巻頭には『平家物語』の成立過程や歴史が載っておりましたので、読んでみました。
端的に言うと、成立過程はだいたい謎です。
『「平家物語」は誰の手によって書かれたか、はっきりとはわからない。作者として伝えられる人物は十数人にも達している。これは、のちに述べるような「平家物語」の語り物的性格が、複雑あいまいなことにさせているのであり、「原本平家物語」は誰かの手によって成されたのであろうが、今日見るような「平家物語」は、多くの人の手で増補され発展していったものと考えられるから、特定の作者を考えることはあまり意味がないかもしれない。』
そうですよ。
ちなみに「平家物語」の成立と作者についての最も古い資料は『徒然草』に載っているそうです。
そして「平家物語」の原本の成立年代は、諸処の研究から1205年〜1219年あたりが最も有力となっているそうです。
壇ノ浦の戦いから20年から35年後です。
さらに『平家物語』には異本が沢山あります。
『平家物語』は琵琶法師達(耳なし法一みたいな…)が琵琶を伴奏しながら語りついで、たくさんの人の手によって練り上げられてきたものです。
琵琶に合わせて『平家物語』を語ることを平曲と呼びます。
平曲には流派が生まれ、語りに用いる『平家物語』の内容や本文には異同が生じ、多くの異本が生まれました。
これらの異本を合わせて、諸本、と呼ぶそうです。
この語りに使われた『平家物語』の諸本の一群を、語り本系。
そして、語るためではなく読むために作られた『平家物語』の一群を読み本系。
と、それぞれ呼ぶそうです(Wikipedia)。
昨今、『平家物語』と我々がよぶものは、普通これらの諸本の中で『覚一本』と呼ばれる、語り本系のものを指すそうです。
私が読んでいる岩波文庫の平家物語も、底本は『覚一本』で、それを異本で補う形になっているようです。
まあ、つまり『平家物語』は。
平家滅亡の30年くらい後に、誰かが平家一族の盛衰を物語にしたてまして。
それを琵琶法師達がみんなでよってたかって、ベベンベンベンと琵琶の音も面白楽しく、エンターテイメントとして民衆に語りきかせていたと。
そんなことをしているうちに、口伝えですから話の筋がだんだん変わってきてしまって、たくさんの『平家物語』が出来上がってしまった。
そのたくさんの『平家物語』諸本のうち、現代では『覚一本』なる本が『平家物語』として広く読まれている。
そんなところですかね、多分。
さて、『平家物語』についてはこのくらいにして。
今度は、また山川出版社の『詳説 日本史研究』に戻りまして。
軽く平安末期から鎌倉初期までの歴史を調べてみることにします。
藤原氏の摂関政治から院政時代への変換、平家や源氏のルーツなども調べてみようと思います。
荘園や寺社勢力も見ておいた方がよさそうな気がします。
『平家物語を読む』シリーズ第2回へ↓
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アメブロがはじまった14年前、あなたは何をしてた?
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14年前というと、2004年ですかね。
2004年は、私はまだ20代の中頃のピチピチギャルでした。
何をしていたかというと。
元気いっぱい!真夜中のクラブで働いておりました。
これ、私が初めて働いた渋谷の道玄坂にあったクラブです。
オールジャンルの音楽をやっていて、主にテクノ、ハウス、ヒップホップのイベントが多かったです。
この画像は、そのクラブの最後の営業の日のポスターです。
しかし、ここに2004年と載ってますけど、このポスターは2003年から2004年へのカウントダウンのパーティですから。
今はもう9月ですから、この時期よりもアメブロが始まったのは後になりますね。
ということは、
こっちのお店ですね。
私は青山にあったテクノミュージック系のクラブで働いていました。
なっつかしいなー!
もう毎日毎日刺激がいっぱいで、お仕事はものすごく大変でしたけど、楽しみもそれに十分見合うほどありました。
田舎に引っ越してきてから、夜遊びはしなくなってしまいましたけど。
…するとしても、違う夜遊びになりましたよ。
虫捕まえるとか、魚の観察するとか、星を観察するとか。
しかし、たまには遊びに行きたいなーって、最近思います。
あ、でも、あんなところに遊びに行ったら、お酒も飲むに決まってるし、タバコ吸っちゃいそうだなー。
せっかく禁煙に成功してるのに。
やっぱりやめときます。
完全にタバコが吸いたくなくなるまでは。
君子危うきに近寄らず!