泡坂妻夫 著、『しあわせの書 迷探偵ヨギ・ガンジーの心霊術』を読みました。

…お写真に一緒に写っている、ミニ編みぐるみのクマちゃんピアスは、例によって私の手作りです。
いくつになっても可愛いものが好きなのです。




ユーモア・ミステリですね。
1987年初版ですから、一昔前の古き良き探偵小説です。

探偵役は怪しげなヨーガの行者ヨギ・ガンジー。
ただし、小説内で主人公よろしく活躍するのは二番弟子の女の子、美保子ちゃんです。

この子、好奇心旺盛で行動力があって、良い意味であまり女らしくなくて、とっても可愛いです。

一方、肝心の探偵さん、ヨギ・ガンジーは終始すっとぼけたことを言いながらお間抜け役を通し、最後の謎解きになってやっと大活躍!ってところです。



大まかな筋は、『怪しげな新興宗教団体の謎を、怪しげな行者ヨギ・ガンジー一行が暴く』です。

ミステリですから、これ以上のあらすじは控えます。


この本、死体が出てきませんし、弟子が頑張ってるのに探偵はとぼけてるし、展開も素っ頓狂で、なんだか昨今の刺激的なミステリと比べるとずいぶん牧歌的な印象です。
それでも、ストーリーはなかなか面白いし、どんでん返しもあり、終盤は特にグイグイ読ませます。



しかし、それより何よりすごいのは…!

…これ以上は言わぬが花なので、黙っておきますね。
知っている人は知っている有名な奇書なのですが、もしも未読でこれから読もうと思われる方がいらっしゃいましたら、レヴューや書評など読まずに、直接本を手に取ることをオススメします。
前知識無しの方が絶対に面白いです。

作者はマジシャンでもあるのですが、「全くもってさすがマジシャンだけのことはあるなぁ」とうなづける本です。
読者をビックリさせる作者の茶目っ気は、まさにマジックで観客を驚かせるマジシャンの稚気と同じです。



この本、詳しいことは話せませんが、読み終えたら、とっても人に勧めたくなってしまいますよ。
すごいでしょ!って。

ああ、この秘密、言いたいけど言えない…もどかしいです(笑)





ところで、この本、ブックオフさんの100円コーナーでみつけました。
私はユーモア・ミステリ好きなので、ヨギ・ガンジーシリーズはずっと機会があれば読みたいと思っておりました。
よって、迷わず購入です。

しばらく積ん読本の山(これが、かるく百冊越え…)に放り込んでおいたのですが、気が向いて読み始めてみることにしたのです。

…これ、シリーズ二冊目の本でした。
一冊目は『ヨギ・ガンジーの妖術』だったんですねぇ。
できれば一冊目から読みたかったなぁ。

一冊目を購入しようと、Amazonでチェックすると新刊はありませんでした。
絶版ですかね、シリーズ三冊目は最近復刊したのに…

マーケットプレイスでは、文庫版の古書はプレミアがついてお値段があがっていましたよ。
ソフトカバーはお安いのがあったので、そちらをポチりました。
文庫版の方にはソフトカバー未収録の短編が一つ入っているので、本当は文庫が欲しかったんですけど…
千円もちがうとなると、どうにもケチっちゃいましたよ、私は。

ともあれ、届くのが楽しみです。



















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