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 飛行機は、ニューヨークの空の下に着陸し、何とか全員無事に空港のロビーに出る。

 「ねー、あれ、リョウヤじゃない?」

 タケルが指さす。見ると、例の仔猫を抱えて、リョウヤがキョロキョロと出てきた乗客を見回している。思わず苦笑する。と、目の前の4人にこぼれる怪しい笑み。

 「ちょっと、隠れて見てようか。」

 言い出しっぺは、やっぱりサトシ。他の3人は苦笑しながらも止めようとはしない。

 「いいね。」

 「もー、いい加減にしなさいよねー。」

 「まー、いいから、いいから。」

 「お前もこっち来いよ。」

 強引に私も共犯者にされてしまう。

 リョウヤは、懐に隠すように抱いている仔猫を気にしながら、再びキョロキョロと懐かしい顔ぶれを捜している。しばらく見ていると、出迎えなのか、それとも見送りなのか、団体さんが歓声を上げ、それに驚いた仔猫がリョウヤの懐から飛び出してしまう。が、人の多さに立ち往生しウロウロするだけ。そこへリョウヤの声。

 「ミーヤ。」

 途端、声のした方を向くと、毛糸玉が転がるかのように走る。リョウヤも中腰になって受け止め、戻った途端、あの時のような優しい笑みを浮かべた。

 「ミーヤ、だって。」

 「なんか『リョウヤー』って感じだよね、あれ。」

 「輪廻だっけ? 『猫みたい』って言ってたら、本当に猫になっちゃったよ。」

 「あいつ…、生まれ変わっても、リョウヤのそばにいたかったんだな。」

 一瞬、沈黙する4人。ほら、やっぱり引きずってる…。

 「私、行くよ? リョウヤも待ってんだから。」

 思わずその想いをもらいそうになり、そう言うと、皆、慌てたように付いてくる。

 「リョウヤー。」

 サトシの声にリョウヤが振り向く。写真の通りの、相変わらずの出で立ちのリョウヤだった。私達が手を振ると、仔猫を気にしながら、こっちへ歩いてくる。全然変わらない、相変わらずの笑顔で…。


                                    -FIN-