~Island Packing in 硫黄島 Day.1~
地球のエネルギーと時間が創り出した芸術
そこには壮大な景観と感動があったのだ・・・
今回のブログは(SF)超大作、笑。
いつものように、仕事終わりに新幹線に飛び乗り鹿児島へ。
ミスターX氏宅に前泊させて頂き、薩摩硫黄島(屋久島のずっと西のほうにある)に行ってきた。
人んちに泊まったなんて何年ぶりかな。
高校生以来かも。
それでは「フェリーみしま」よろしくお願いします。
フェリーからの開聞岳。
これから始まる旅へのドキドキが止まらない。
約4時間の航海のもと遂に到着、「鬼界カルデラジオパーク硫黄島」!
今回目指す頂は「硫黄岳」あれだ!!
じゃんべでお出迎え、皆さんお世話になります!
活火山のエネルギーが溢れる硫黄岳。
*硫黄岳は現在火山ガスや登山道崩落のため立ち入り禁止です。今回三島村さんに特別な許可を頂き入山します(2017年5月噴火警戒レベル1)。
こんなチャンスは無いだろう。
本当は到着翌日にゆっくり時間をかけ登りたいところだが、明日以降は天気が崩れる。
「Island Packing」なので、宿泊装備など一式背負ったまま登る。
すでに時間は14時をまわり、もったいないなーという気持ちを抑え、いざ出発!
海抜0mから一気に700m近くまで上がる。
「キセキのタケノコ」を持って、笑。
硫黄岳は明治から20年数年ほど前まで、硫黄や珪石(セラミック・ガラスの原料)を採掘する鉱山として栄え、当時大勢の人々が山頂付近で働いており、その頃の舗装された登山道も一部残っている。
硫黄島で現在登れる山「稲村岳」。
明日行こう。
変色海水。
海水に稲村岳の麓から湧き出た温泉が織り混じる芸術。
こんな場所に来れるなんて、もう感謝しかない。
凄まじい噴煙と雲。
雲がはれることを願っていたが、この風では無理そうだ。
落石に細心の注意を払いながら進む。
ラピュタ感。
岸壁の様子からは一瞬たりとも目を離せない。
こんな岩が直撃しようものなら一瞬で終わってしまう。
道路崩落もハンパない。
日々状況は変わっているらしい。
この道もそろそろ無くなりそうだ。
この緊張感が楽しくてたまらない!
かっこ良すぎるミスターX氏。
永松、有毒ガスを感知!
(鳥山明 感w)
激ヤバゾーンに突入!
とにかく道路は崩落しまくってるので迂回。
ガスマスク付けてるので呼吸が苦しい。
こんなとこが日本にもあるんですよ。
地球ー!
黄色い硫黄の穴からガスが噴き出る。
この火山ガスは硫化水素で肺の動きを止める神経ガスだそう。
ガスマスクが無いと肺が止まるっていうこと。
うっひょー。
その先デスゾーン。
火口。
うっひょー。
そこは海。
ガスがはれてたら、それはもう壮大な風景だろな。
惜しい!
なんかの映画みたい。
この異世界に来た感じがたまらない。
もっと時間がほしい。
あちこちから出てる噴気は150℃くらいあるとのこと。
ここはどこの惑星だ?って感じ。
進むとこんな場所に。
ひゃっほー。
ガスで視界を遮られながら付き進んでいくと、目の前に突如現れたのは・・
朽ち果てたユンボ。
明治以来、地元唯一の経済の支えであった硫黄鉱山が、硫黄の需要減から昭和39年に閉山になり、大規模な人口流失とともに経済に大きな打撃を与えた。昭和55年から南島オパール(株)によるオパール硅石の採掘が始められ、最盛期には年間5万トン、約3億円の生産額をあげていたが、現在は外国からの安価な輸入品が増加したことによる価格の暴落が原因で工場は閉鎖されたままである。
「三島村HPより」
山頂からでるガスが雲に溶け込み、硫酸雲により腐食。
人間が造ったものが自然に還って行く、そんな瞬間。
時間が造った産業遺産・・・
ここは歴史と地球のエネルギーが相重なり、
時間だけが創り得ることができた自然の美術館だった。
はい、名言出たよ(笑)
美術館を後にし、頂きを目指す。
時間が足りない!
ここから難ルート。
もうほぼ道は無い。
岩肌はもろくボロボロ。
手足掴んだところは壊れて行く。
距離を置いて進んでいく・・
進んでは崩落、登っては下りるの繰り返し。
ルートファインディング間違えばアウトだ。
なんかカッコええよ~!
視界数mの中、無事三角点に到着。
呼吸が苦しいし、時間もおしてるのですぐに引き返す。
そこに日が沈んでゆく。
また来たい、絶対にまた来たい!
ガスがはれている景色をもう一度見たい!!
いろんな感情が溢れ出る、そんな山。
このブログを書いているときにも興奮と感動が蘇る・・・
硫黄岳よ最高だったぜ!
また戻って来る!絶対に!!
こんな感じで無地生還。
まったく時間が足りなかった。
ユンボのところであと1時間は過ごせたかな(笑)
※硫黄岳は火山ガスや道路の崩落のため、入山規制中です。研究目的や番組撮影などの特別な場合のみ入山が許可されています。
この山をいろんな方にも体験してもらいたいという村の方達思い。
それを実現できるようにシェルター設置したり、ガイドさんの体制整えたりと、現在その仕組みを作っている最中だそうです。
おっと、ヤバイ。
今日は島の施設の温泉に入れる日。
早く戻らないと!
つづく。