66年ぶりの五輪連覇へ視界良好

河北新報

http://sp.kahoku.co.jp/tohokunews/201708/20170818_14055.html

 

◎慢心なし 自信あり/技と表現ひたむきに磨く

 8日、練習拠点のトロント・クリケット・スケーティング&カーリングクラブを訪れた。数々のメダリストを生んできたリンクに、羽生の細身の体がたゆたう。10台を超えるカメラが動きを追っても、リラックスした滑りは変わらない。
 映画「陰陽師(おんみょうじ)」の「SEIMEI」の笛の音が鳴ると目つきが変わった。フリーの曲かけ練習。4回転ジャンプは高さがあり、着氷も美しい。ひとたびスイッチが入ると金メダリストの風格が漂う。そして、周囲を和の世界に引き込む。
 表情には充実の色が浮かぶ。「質のいい通しの練習を何回もしている。ソチより成長している」。そう手応えを語る。
 フリーは2季前、世界歴代最高得点を次々更新した自信の曲を選んだ。4回転は3種類5本に増やす。ネーサン・チェン(米国)、宇野昌磨(トヨタ自動車)、金博洋(中国)ら、いずれも4回転を武器とする十代のライバルを抑えるには進化が必要だ。

 

 ただ技に走るわけではない。経験を生かして表現に深みを加える。昨季のフリーは久石譲さんの「ホープ&レガシー」で日本の自然を表現。陰陽師の安倍晴明やソチ五輪の優勝曲「ロミオとジュリエット」など、人物や物語を演じるのが得意な羽生が、新たな境地を開拓した。今回のSEIMEIは「キャラクターの背景まで、手、脚、上半身の動き一つ一つで見せる」。
 技も表現もひたむきに磨いてきた今、理想の演技が見えてきている。プログラムの世界観を表現する中に、さりげなく技を組み込む。4回転全盛の男子フィギュア界のトップを走りながら、技に固執しない大局観がある。
 武器は何かと聞かれると、羽生は「全部」と即答する。「みんな個性があり、ソチよりメダル争いは熾烈(しれつ)」と認めつつ、「どこを切り取っても、羽生結弦はうまいと思われるスケートを目指す」。
 66年ぶりの五輪連覇へ。慢心はない。自信だけがある。

 

 

 

<羽生結弦>成熟した新たな演技に オーサー・コーチに展望聞く

 

8/18(金) 13:10配信

河北新報

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170818-00000017-khks-spo

 

羽生を指導するブライアン・オーサー・コーチに平昌五輪へ向けた展望を聞いた。

 

<羽生結弦>成熟した新たな演技に オーサー・コーチに展望聞く

 

-ショートプログラム(ショパン「バラード第1番」)、フリー共に2季前の再演となる。

 「どちらも傑作で、五輪で演じるにふさわしいプログラムだ。正しい選択をしたと思う。同じ曲だがジャンプも振り付けも変わる。ファンにもジャッジにも新しい演技として見られるだろうし、愛してもらえるプログラムになる」

 「技術的にも精神的にも2季前より大きく成長している。だから同じ曲とはいってももう一段階上のレベルで、成熟した演技を見せることができるだろう。私自身も大好きなプログラムなので、再演にすごくわくわくしている」

 

 -現在の羽生のコンディションは。

 

 「トロントに戻ってきたのが6週間ほど前。集中した練習を積んできたので状態はすごくいい。来週に五輪があるとしても、間に合うと言っていいくらいだ」

 

-ソチ五輪前と今を比べると何が違うか。

 「4年前は羽生がまだ十代で、私も指導を始めたばかりだったのでお互いを知ることが必要だった。今はより深いコミュニケーションを取ることができる。練習後は毎回時間を取って、さまざまなことを話し合っている。実にいい関係を築けている」

 

 -コーチとして五輪2連覇への重圧を感じるか。

 

 「(ほほ笑みながら)もちろん感じる。自分の選手に望むのはベストを尽くしてほしいということ。それができるようにトレーニングを積んでいく」

 

全文

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170818-00000017-khks-spo

 

練習拠点はカナダの名門クラブ 金妍児らメダリスト多数輩出

河北新報

http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201708/20170818_14056.html

 

 

素敵なお写真ありがとうございます~