メモ羽生、歩けるまでに回復 HNK杯出場の意思確認はまだ…


フィギュアスケート男子のソチ五輪金メダリストでGPシリーズ中国杯のフリー直前練習で頭部、左太腿など5カ所を負傷した羽生結弦(ゆづる、19=ANA)について、日本連盟の小林芳子強化部長は「まだ痛みはちょっとあるけど、普通に歩くことができるようになった」と説明した。

 左大腿挫傷が最も重傷とされ9日の帰国時は車いすだったが、今週初めに羽生サイドから連絡があったという。NHK杯(大阪なみはやドーム)の開幕が28日に迫っている中、小林強化部長は「氷の上(に乗った)とかは聞いていない。治療に専念している彼に質問することはやめている」とし、出場意思の確認などはしていない。「“辞退します”と聞くまでは(出場は)羽生選手の権利」(同強化部長)とし、ギリギリまで決断を待つ。

[ 2014年11月22日 05:30 ]

http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2014/11/22/kiji/K20141122009326460.html?feature=related

 メモ何が羽生結弦を滑らせたのか
 (1)――ウォームアップが十分できない…


 最初に感じたのは、満身創痍の身体をさらに自ら傷めつけようとする彼への、
 猛烈な怒りだった。

 彼が滑ろうとするのを誰も止めなかったのだろうか、と、周囲の人々への怒りも、
 止まらなかった。

 そしてこんな行為を美談にしてはいけない、と心の底から思った。

 しかし現在、彼がアスリートとして危険を犯したのではないかという議論は、
 十分なされている。

 彼自身、今は身体の痛みよりも、自ら引き起こした状況、議論に関して
 深く考え込んでいるところだろう。

 本稿では彼の決断にはNOと言いつつ、羽生結弦の立場に寄り添い、なぜ彼が
 滑ることを止めなかったのか、そのことを考えてみたい。

 2014年、グランプリシリーズ中国杯。

 公式ポスターは、地元中国のチェン・ペン&ハオ・ジャン(ペア)、ハン・ヤン
 (男子シングル)らとともに、大きく羽生結弦をフィーチャー。
 会場周辺に立つ幟にも、彼の姿が大きく掲げられている。
 会場に入れば、「全日空航空公司」の立派なブースに等身大の結弦パネルが立ち、
 中国人、日本人を問わずたくさんの女性たちでにぎわっている。

 日本ではない場所で開催される国際大会――そこでここまで日本選手が大きく
 シンボリックな扱いを受けるのは、初めてではないだろうか。

 もちろん日本側も盛り上がる準備は万端だ。

 時差の関係もあり、今季のグランプリシリーズでは初めて、ゴールデンタイムの
 生放送。松岡修造氏、織田信成氏ら、看板キャスターたちも揃い、しっかり
 公式練習から彼を見守っている。

 試合が始まれば、会場には波のように揺らぐ無数の日の丸
 (圧倒的に五星紅旗よりも多い!)、彼の名前をくっきり記した色とりどりの
 横断幕、そして日中両国のファンによる悲鳴にも似た大声援……。

 これが、オリンピックチャンピオンとして滑るということか、と改めて思う。
 多くのスターが引退し、あるいは休養をし、アフター五輪のフィギュアスケート界は
 いつもよりも少しさびしいシーズンになりがちだ。

 しかしこと羽生結弦の周りだけは、事情が違う。

 前稿にも記したとおり、グランプリファイナルのシステムが始まって以降、
 オリンピックチャンピオンが次の年のグランプリシリーズにフル出場するのは、
 達成すれば彼が初となる。

 ふつうならば見られないはずのチャンピオンの滑りを、こうして見られる
 喜びは、私たちも大きい。

 日本だけでなく中国でも大人気とあって、この会場の設え、客席の空気……
 もう羽生結弦がいなければこの大会は成り立たない、そのくらいの勢い
 だったのだ。

 そんななか、ショートプログラム2位という、彼にとっては屈辱的な
 順位で迎えた11月8日のフリー。

 朝の公式練習の時から、少し彼のことが心配ではあった。

 本人は「影響はない」などと言うが、どう考えてもショートでのジャンプ2ミス、
 その原因の一つは腰の痛みだろう。

 昨晩から「いつフリー棄権の・・・・・
 (青嶋ひろのさんの記事