日本人は、入浴が好きな民族と言われていますね。

殆ど毎日する週間となっていますが、状態により危険が潜んでいることもあるので、体に負担が及ぼさぬ様に上手な入浴をするように留意しましょう。


全身入浴は、浮力により体重が空気中の11%程度減少し、関節などに負担が軽減され体の動きが容易になります。

また、深さにより静水圧が加わります。

ふくらはぎで1㎝程度、腹囲は3~5㎝程縮む圧力を受けます。この為手足等の血液が心臓の方に移動し、心臓に負担がかかる。

胸部にも圧力がかかり、肺容量が減少して、酸素の吸収が少なくなるので呼吸数が増加する、

この様な関係から、心臓や肺に疾患があり内臓に負担をかけるべきでない人は、半身浴や体を浅くする(寝浴)をする方が賢明です。


熱い湯では、温熱作用により末梢血管が拡張して、血液の流れが増加して栄養分や酸素が末端の組織まで充分に行き届き、新陳代謝が活発になるという作用が望めます。

しかし、高温浴(42℃以上)では、収縮期血圧で20~40mmHも上昇することがあり、大量の汗で体の水分が減少して、血液粘度が増加したりします。

この為、動脈効果や高血圧症の方は、高温浴は控えた方が好いでしょう。


尚、高齢者のなかには、皮膚表面にある熱さを感知する機能が低下して、高温でも熱く感じないことがあるので注意を要します。


高温浴の効能としては,交感神経が興奮して、体の活動性が高まり気分も良くなる。


一方、ぬるめの入浴では、血圧の上昇もなく副交感神経が鎮静的に働くので、就寝前にゆっくりとリラックスして入浴すれば、気持良い眠りにつくことが出来るでしょう。