好きだって思っちゃったら、不倫だろうが何だろうが、正しさなんて関係ない。


好きか嫌いか、よ。


気持ちを見て見ないふりをしたり、自分から隠すと余計に引っ張られるから、どうしようもないと思う。


恋煩いは恋患いなんよね。

恋は病気。


好きだけど踏み出さないで眺めているうちに、ふとした時に幻滅して病気が治ることもあるし。


好きだから真剣に検討してみて、違うなってなることもあるし、その逆もある。


そういう、パートナーとして本気で検討する不倫ってまれです。


基本的にはただの下心だと思う。


「やっちゃいけないこと」だから興奮するのでヤりがいがある、とかさ。


たまには違う相手を味見したいけど、金ないから風俗に行きまくるわけにもいかないし、手頃なところで上手く済ませられんかなぁ…とかさ。


言っちゃえば「都合がいいセフレ」を探して不倫する人、多数。


そんなもんなので、あんま燃え上がりすぎても己が身を焼くだけ。セルフお焚き上げ。自殺行為です。


もちろん、私自身真剣に検討した経験あるんだよ。

もしかしたら真のパートナーはこっちなのかもって。


でも違った。

真剣に恋して想いを伝えて時間を過ごしたから、違うとわかった。違うと分からなければ前に進めなかった。だから私の場合はこれしかなかった。


相手からはなじられた。


有る事無い事言われてしつこく責められたし、周りからの評価も低くなって、関係が壊れることもあったし。まぁこれに関してはあちらの思い込みだから、いずれ壊れる信頼関係だったのだとは思うけど。

なんか利用したみたいに勝手に解釈して悲劇のヒロイン状態になってて、自己防衛と現実逃避だよなぁ、と思うけど、私がいうことじゃないしな。


「別れを告げる」という役割をするのは、責任感があるからだ。関係をなぁなぁにしないでハッキリ白黒つけるのは、その検討が真剣だったからだ。


真剣でないなら、いくらでもやりようはある。

何となく冷たくして嫌いにさせて理由を与えて向こうに決断させるほうが楽だ。


たとえばだんだん返事を適当にしたり既読無視したりさ、グサグサくる嫌味をちょいちょい言いまくって、気持ちを離れさせて、一緒にいる気を徐々に削ぐ。

それから「別れたいんなら別れれば」って向こうに決めさせるやつね。


アレすごく無責任だよね。自分の気持ちを隠して、責められないように立ち回る人がよくやる。臆病者のやり方。相手を使うつもりで接しているからできる、残酷でチープなやり方。


だから、別れてよかったーって心底思わされる。相手の反応を見るたびにね。私を責める姿を見ると、結局依存してたのはあっちだったんだなぁって思う。気持ちの由来が病だということに気づいていないから未だに被害者ヅラしちゃう。そんな人と一緒になったらうまくはいってなかったと思う。


ある程度、私に対する見立ては当たってたから、私と同じタイプだからこそ私のことを理解してくれてると思っていたけど、同じタイプだからこそ「わかったつもり」になりやすいんだなって思った。


わかったつもりで高を括るのが、相手にとっていちばん失礼で、傷つける接し方なんだよ。


分からないからおもしろい。

わからないから話し合う。

違いがあるから尊重できるし、

違うから補い合って生きていけるのさ。


そういうことに気づけたから、なじられても責められても引き受けるべきだったなと思っている。


本当に大切なものをしっかり掴むために、私に用意されていたことだったのだ。


礼は尽くした。義理も通した。

アレ以上、私にはできることはない。


だから悔いはない。