土用の丑の日。
ごんぎつね が哀しいけど好きです。
兵十が鰻をとろうとするシーンの、
夏の川の冷たさ、
日差しの刺さるような暑さ、
萌える草の匂い。
ラストシーンの、
銃口から烟る煙の苦々しさ。
転がる栗の侘しい響き。
全て経験したことがないはずなのに、
生々しく目の前に広がり胸を穿つ、
伝わないことへの
悲しみと愛おしさは、なんなんだろう。
多分、その哀しみは、皆感じたことがある
懐かしい痛みだからだろう。
私たちはなかなか分かり合えない。
それは誰も悪くなかったんだな。
みんな、優しかったのだなぁ。
知らなかった。


