今日の断酒会は和やかだった。


妻が私の酒歴を事細かに話してくれるので、
毎回振り返りになり、とてもありがたい。

飲んでいた時代は、
妻と出会う前から
毎晩ブラックアウトしていた。

いつ寝たのか、
どこで飲んでいたのか、
どのくらい飲んだのか、
何をしていたのか、
全然、記憶がない日がほぼ毎日。

よく生きていたなと思う。
どこかで階段を踏み外したり、
車に轢かれたりして死んでいても
それすら気づかなかったことだろう。


当時。JRの職員さんが使う、
特別製の目覚まし機械を10万出して買い、
毎朝無理やり起こしてもらっていた。

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定刻起床装置 「やすらぎ100」(個人簡易型)
というやつだ。


起床時間になると、背中に位置する空気袋が膨らみ、“海老反り”にさせることで、目を覚まさせてくれる。

というか
“強制的に覚めざるを得なくさせる”
ことができる、
当時の私にとっては夢のような機械だった。

ただ、やすらぎなど、1ミリもない、この所業。

「やすらぎ100」 というネーミング、
実にエッジが効いている。



ブラックアウトして、何時に目覚めるかわからない私はよく遅刻をした。
当時の上司は頭を抱えた末、半分冗談と嘲笑を込めて、半分は本気で心配して、この目覚まし機械を勧めたのだった。

結果として、私は遅刻しなくなった。
私はブラックアウトしても必ずベッドに行く習性があったため、上手く機能し、この目覚まし機械に見事助けられた。

だが、寝起きは最悪の心地だった。

今までに、
①夜中中途覚醒したらワサビをチューブ一本全部口にブチ込む
②風呂で寝て、朝体温低下による生命の危機と寒さで強制的に起きる
の2つをしてもまだ起きられなかった私を起こしてくれた、救世主だったが、
①②よりも不快だったといえば、いかに嫌な目覚めが想像していただけるだろう。


ブラックアウトしているから、
頭がもうぐちゃぐちゃなので、
たまに目覚まし機械の存在を忘れ、
何度か、

「もー、
なんやねん!!」
得体の知れぬ不快感にブチギレて
絶叫しながら、起床した日々は記憶に新しい。

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ただの近所迷惑である。
見当違いも甚だしい。

なんやねんも何も、
自分でセットした機械である。
膨らむのは当たり前だ。
時間も自分が決めた。

朝から、アホここに極まれり、
という感じである。


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そんな思い出深い、かの機械は、
妻にとっては、
「すこぶる邪魔なくせにクソ高いゴミ」
にしかうつらず、(当たり前)
私が知らない間にメルカリで売られていた。

酒を飲まなくなってからは、
休みでも5時半に目が醒める。

もう無用の長物になったから、
妻にはもう、感謝しきりである。

懐かしい話をした断酒会だった。