海沿いのカーブを白いクーペに乗った稲垣潤一が曲がって行った。
夏は終わり。
学校から見る空。
ものすごいええ天気。
下の方は裏山。
ほぼ原生林^^;
そーいや、山の方から蝉の声がしない。
やっぱり夏は終わったんや。
ざーんねん。
んで、蝉の鳴き声で思い出した。
中学ん時の同級生のS坊。
同級生っても、1年の1学期のゴールデンウィークまでしか学校に来てなかったから、ひと月しか同じクラスにいてない。
あとは卒業するまで堂々と不登校やった。
別にポリシーがあったワケやないよ。
夜遊びと深酒で朝が起きられへんかっただけ^ ^
起きたら昼やのに学校なんか行くかいな♪( ´▽`)
そんなS坊の話。
ハタチは過ぎてたと思う。
真夏のある日の真昼。
S坊んちに遊びに行った。
蝉の声がワンワン響いてた。
彼が住んでる市営住宅の前に公園があって
そこの木ぃに蝉が群がってんのよ。
すげー賑やか(^◇^;)
S坊。
多分、前の日に葉っぱやってたんやと思う。
それが切れてイライラしてて
棚の上のベレッタM92Fを掴み
弾倉に違法な重量のBB弾を装填し
フロンガスボンベから銃本体にガスを充填し出した。
(当時は炭酸ガスではなくフロンガスOKやった)
「和尚、こっち貸したる!」って
マークスマン・ガバメントを渡された。
なんやなんややけど
同じように装填して充填する。
銃を持った変なヒトふたりが日差しの下に飛び出す。
S坊、公園に走って行って
木ぃにとまって鳴いている蝉を打ち出した。
「うるさいんじゃ!ボケ!ボケ!ダボ!
和尚もやってもたれや!!!」
俺も撃つねんけど
これが当たらないのよ(^◇^;)
手ぇで捕まえられる距離やとはずさへんねんけど
上向きで3メートルも開いたら、まあ当たらん。
ハンドガンの宿命やわな。
当たらへんは
蝉は鳴くわで
S坊のイライラがさらに募る。
S坊はかなりのガンマニア。
(中学校ん時に鼓弾式のSS8000やオートマグを学校に持って来て、撃ち合いをしたもんだ^ ^)
また、市営住宅に戻って
今度はレミントンの狙撃銃を持って来た。
これはガス式ではなくて、ボルトアクション式で遊底を引くことで空気を圧縮して弾を撃ち出す方式。
銃身が長い分初速も早く低伸性があり命中率が高い。
しかーし、当たらん。
なんでか?
風が吹いてるからや。
違法な超重量弾を使ってるとはいえ所詮BB弾。
そよ風にすら弾道は影響される。
S坊、また戻る。
「ほな、こいつじゃ!!」
〈 参考画像 〉
キャリコM-100
銃の上の六角形の筒の全てが弾倉。
500発くらい入ったと思う。
実銃もそこが弾倉で奇妙なアサルトライフルやったわ。
500発連射したら
命中率もクソもない!
乱射乱射で蝉を虐殺できると見たS坊。
でも、キャリコは連射速度が速過ぎて
フロンガスのボンベでは追い付かんのよ。
すぐにボンベが冷たくなって中のガスが気化せずガス圧が下がり撃てなくなる。
せやからS坊は
背負い式のスキューバの酸素ボンベの小型版のボンベを持ち出して来た。
消防士さんが背たろうてる酸素ボンベくらいの大きさやったかの。
そこに圧縮空気を入れて(16Kぐらい充填できた)
ほんでタンクからホースをキャリコに繋ぐワケよ。
すると、ほぼ無限に連射できる^ ^
さあ、蝉退治!
と思いきや、、、
タンクの中の圧縮空気がない。。。
「和尚、乗せってって!」
バイクの後ろにタンクを背負ったS坊を積んで
ガソリンスタンドへ。
んで、タイヤに空気を入れる機械を借りて
ボンベにパンパンに入れる。
メーターがついてて
〈ここまで!〉って感じでレッドゾーンがあるんやけど、そんなもん関係ない。
パンパンのパンパンまで充填。
お礼に俺のバイクにガソリンを入れる。
取って返して市営住宅。
キャリコM-100を持って来て
ボンベに繋ぎ試し撃ち♪( ´▽`)
洒落ならんくらい連射ができる\(^^)/
予備のBB弾も山ほど持って来て
いざ、公園へ蝉退治( ̄Д ̄)ノ
えー
そこに
パトカー1台
と
ババタン2台
そこへノコノコと
圧縮空気のタンクを背負い
片手にアサルトライフルを持ち
片手に予備の弾を入れた袋を下げ
隣には
片手に狙撃銃を持ち
片手に自動拳銃を持った色黒のGIカットの男。
お巡りさんに
きっちり職質を受けました
とさ(ーー;)
公園で遊んでる子供の親と
市営住宅の住人から
通報があったそうだ。
ま、そらせやろな(^_^;)
コンコンと説教されて解放。
すごすごと帰ったわさ。
あの時
もし
S坊の手元に
エアガンではなく
実銃があったら?
うるさかったのが
蝉ではなく
夏休みの子供達やったら?
今、考える、ゾッとするね。
蝉の声が鳴り響き
そして
静かになると思い出す
夏の日の出来事
( ̄▽ ̄)

