今年の8月くらいに

次女のひーちゃんが

結婚するらしい。


周囲のヒトビトに

「ホッとするでしょ?」

聞かれるが

「?」

なんで???


おめでとさん以外

何にもない^ ^



58年間で

1番、ホッとした話を書こう。



10数年くらい前から

親父が

おかしくなり出した。


まあ

老人呆けや。


呆けを認めたくない

親父とおかん。


当然

様々な事態を引き起こす。


灯油だだ漏れ事件

一酸化炭素中毒死にかけ事件

風呂の空焚き(なんべんもやって

壊れたから空焚きできないやつにした。)



ある夜のことや。


俺は

あまり親との関係がよくない。


でも

両親の安否確認に

仕事の帰りに実家に立ち寄ることがある。


さぶいさぶい

大雨の日やった。


実家に入った。


テレビの部屋(居間)の

コタツの上に

賃貸ワンルームマンションを

メインにやってる会社の

B4大判の

でっかい封筒があった。


「何これ?」


事情を聞いた。



遡ること

2週間前の

大雨の夜。


ずぶ濡れの背広姿の

営業のおニイやんが


ピンポンと現れた。



雨に濡れた

哀れな姿を見て


老夫婦は

まあ、大変

居間に上げ


バスタオルを出し

温かいお茶で

もてなした。


濡れ男は

ワンルームマンションの営業君。



駅に近く

スーパーもコンビニも

近くにある

実家の立地。


ここを潰して

ワンルームマンションを

作ったら

すぐ満室になって

儲かりますよ!


お子さんや

お孫さんにも


ワンルームマンションを

資産として残せるし


相続税もかかりませんよ。


老後の人生も安定するし

何より

お子さんやお孫さんの

生活も安定します。


これからは


ワンルームマンションです( ̄Д ̄)ノ



もう

分かるやろ。


ひっかけや^ ^



判断力の鈍る

晩飯の後の時間帯。




ずぶ濡れ


老夫婦の同情を買う。


いったん

上がり込んで

話をすりゃ


じじいもばばあを

転がすことなんて

ワケもない。


簡単に

引っかかっとった。



契約内容。


実家の建物を解体。

更地にして

ワンルームマンションを建てる。


解体費用と

建築費用は

こっち持ち。


建築費用が

ない場合は

銀行を紹介してくれて

保証人はワンルームマンションの会社。



親父とオカンは

最上階のひと部屋。

(ワンルームやで!(◎_◎;))


管理は建てた会社が行い

入居斡旋は契約してる不動産屋。


家賃は保証。


ただし


入居率による。。。。。。



絵図としては

こうや。


常時

9割以上の入居率やったら

なんとか

マンション建設ローンを

払いながらも

収益が上がる。


7割切ったら

ローンの支払いだけやな。


5割切ったら

もう滞る。


ほんで

保証人である会社が

この土地建物を引き取り


じじいとばばあには

何んにも

残らない。


会社は

駅前の一等地を

苦もなく

手に入れることができる。


正常な判断ができるニンゲンやったら


まず、ひっかからん。


呆け老人

呆けかけ老人やから


簡単なもんや♪( ´▽`)




「今から

本契約に営業の男の子が

来るねん」


おかんがニコニコしてた。


「ほんま

優しいて、ええ子でなぁ。

年寄りを大事にしてくれるねん。」


「今日も雨やろ。

濡れて来たら可哀想やから

あったかいもん、こしらえたっとんねん。」



、、、、、

(ーー;)


それが

持ち芸やねん。


わざわざ

雨に濡れて


同情を買うワザやねん。。。



封筒の中身と

契約書を見た。


とりあえず

実印と

印鑑証明書を


片付けさせて


腰を据えて


コンコンと話をした。



難しい話をしても

怒るだけやから


図面を開いて


まず

ワンルームマンションの部屋の狭さを

説明した。


14畳程度。

風呂トイレ一体式のユニット。

収納は押入れひとつ。

キッチンには

電磁調理器ひと口だけのコンロ。


ここに

築80年の

昭和の実家にある全てのものが

引っ越せるワケがないやん。。


足、伸ばして入れる風呂もない。


玄関なんか

靴、3足くらいしか

置かれへんで。



今更ながら

驚いてた。


想像してたんは


大きめの

(約150平米くらい)

3LDKのマンションやったようや。


苦労知らずの

末っ子長男の親父


世間知らずの

専業主婦のおかん。



今更ながら

青ざめて


おかんはパニックで

ヒステリーが出て

大騒ぎ。



親父は

風呂に入られへんって

怒ってた^ ^



名刺を見て

まず電話をした。


営業マンが

本契約にやって来る時間の

1時間前やった。。




当然

契約は破棄。


契約書類と資料は


玄関出たとこの

駐車場の

雨のあたるとこに

置いとくから

持って帰ってくれ。


それと


後日

事務所に挨拶に行かせてもらう。




ギリギリや。


ギリギリで


実家がワンルームマンションに

化けてしまう事件を


回避できた。


ホッとした

ε-(´∀`; )




ここまでは

ええ話にしといたろ。


ホンマに

ホッとした話は


また

後ほど。


アデュー

アミーゴーーー( ̄▽ ̄)