今日は、「ウォーレンバフェットはこうして最初の1億ドルを稼いだ」という本を紹介します。
おすすめ度★★★★4つ
バフェットがこれほど有名な投資家になるまでの人生を、どのようなものどうして投資してきたのかを学ぶことができてとてもおもしろいと思います。
もちろん、この一冊を読めばバフェットになれるかと言われれば、なれるわけではな割りません。
しかし、彼の行動や考え方、投資方法から学べる部分は大きいと思います。
興味のある方は是非読んでみていただければと思います。
まとめ
バフェットは、若い頃にベンジャミン・グレアムの「賢明なる投資家」という本に出会い、グレアムを尊敬していました。
グレアムは、「投資とは詳細な分析に基づいて、元本の安全性と満足できるリターンを確保する行為だ。これらの原則を満たさない行為は投機と言える」と言っています。
投資の原則の3点:
- 詳細な分析
- 自分が会社を買うのと同じ質問を投資の際にも自分自身に問う
- 元本安全性
- 自分の分析した企業の価値と現在の価値の差が十分にある場合のみ買う
- 満足できるリターンのみ
- 卓越したリターンを目指してはならない
この3つの投資の3大原則は、この本の中でも何回も出てくる内容なのでとても重要だと思います。
そして、次に投資のリターンを決める3つの要素です。
- 知識
- ビジネス世界がどう回っているのか理解する必要がある。会計、ファイナンス、経営戦略についてもある程度理解することは必須。
- 経験
- 自分の経験だけでなく、他人の経験からも学ぶ
- 気質
- 合理的である投資家が、マーケットの不合理さにフラストレーションを感じ、うまく不合理さを利用できない場合がある。
- パニックになっている群衆と同じ行為をしてもいけない
第2部からは具体的な投資の例が22個載っています。
その中でもいくつかおもしろい観点を紹介したいと思います。
- 正味流動資産価値投資
- 流動資産から長期と短期の両方の負債を差し引いてNCAVを算出。
- NCAVを下回る価値で売られている企業を見つける。
- 固定資産の価値を無視。
- 棚卸資産と売掛金はそれぞれ33.3%と20%割引して計算する。
- →結果として安全性マージンを確保することができる
- 正味流動資産価値投資の高い企業の株価が上がる理由
- 経済環境の改善により収益力が強化される
- 経営者が自ら鼓舞する
- 他者への売却
- 企業の解散、もしくは一部事業の解散
- 保険会社は保険引受ビジネスで利益を出せなくても、フロート(お客さんから預かったお金と実際に保険金支払までの期間の自由に使えるお金)を投資して利益を出せる
- バフェットはこのパターンでいくつかの企業のフロートを利用して利益を拡大していた
- 人間関係
- 人間関係を大事にしていて、企業買収をしても経営者との良好な関係を築いてこその成功があったことがほとんどの例からうかがえる
- 「他人が強欲な時に臆病になり、他人が臆病な時に強欲になりましょう」
学び
- 勉強
- 一晩でバフェットのようになるのは、全く持って不可能ですが、普段の生活でも勉強を欠かさず、投資の勉強も含め継続していくことが大事だなと思いました。
- また、自分で企業分析をするだけでなく、社会、政治、経済、さまざまな分野が関連して動いているので、そういったすべての知識を身につける必要を感じました。
- 投資家として生きていくためには、常に勉強していく必要があるなと強く感じました。
- 人間関係
- 仕事をする際にも、相手を尊敬して接することや、相手とのWin-winを常に考えて行動することもとても大事なことだとわかりました。
- 気質
- 不合理なマーケットに左右されない自分の気質のトレーニングも普段からの積み重ねとして必要だなと感じました。
- 普段、感情を排除した投資をしていますが、更に強固なものにしたいなと思いました。