ドメネク監督の歪んだ人格 | フーリガン通信

ドメネク監督の歪んだ人格

4年に一度のW杯。新しい大会を迎えるに当たっては、当然過去の大会を振りかえる。それもまた大会を迎えるまでの楽しみでもある。


そこで、前回ドイツ大会の“出来事”といえば、やはり決勝戦・イタリアvs.フランスの“ジダンの頭突き”であるが、先頃フランスのレキップTVでフランス代表レイモン・ドメネク監督が当時を振り返った。


ボールのないところで行なわれたジダンの頭突きをドメネクは目撃していなかったという。彼の目にはイタリアのDFマテラッティが倒れ、GKブッフォンが抗議のために飛び出してきてくる光景が見えた。


主審も犯行現場を見ていないから、その時はボールも“生きていた”。ピッチ上ではちょうどイタリアのファウルが取られ、フランスがFKでプレーを再開、ボールを受けたヴィルトールはマテラッティが倒れているのを見てそこでボールを蹴り出しプレーを“切った”。


その時ドメネクはヴィルトールに対し「プレーしろ!止めるな!」と叫んでいたという。


ドメネク曰く、「もしヴィルトールがそのままサイドをドリブルで上がっていたら、ブッフォンはゴールに戻り、もう1人の“デカイの”(マテラッティ)も起き上がって、それで終わりだったろう。プレーは中断されず、審判もビデオを見る暇もなかったはずだ。」・・・「あれは(ボールを外に出したのは)我々のフェアプレーだったんだ」


ドメネクはジダンがファウルを犯したという事実は認めた上で、さらにこういった。

「私が選手によく文句を言うのは、“勝つために何をすればいい?”ということを選手が忘れてしまう時なんだ」


この発言を読み替えれば、“勝つためには、たとえ自チーム選手の反則で相手が倒れていても、審判が笛を吹かない限りプレーを続けろ!”ということになる。要するにバレなきゃ何でもあり”ということである。


何と小さい男であろうか・・・


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あれから4年の月日が流れた。その間にユーロは惨敗し、W杯予選も苦戦した。しかし、この男に人間としての成長は見られない。


ドメネクは今回のW杯予選・アイルランドとのプレーオフで起きた大事件“アンリの悪魔の手”についても、激しい批判を繰り返すメディアに対して毒づいた。

「誤審はあったようだが、試合ではよくある一場面にしか思われず、故意的な要素は全く見られない。われわれが謝罪せねばらなぬ理由も特に見つからない。」


ここまでなら許そう。許せないのは次の言葉である。

「アイルランドのやり切れない気持ちは理解できるが、この手の道徳主義は理解に苦しむ」・・・


“カンフー・キック”の使い手で知られる元フランス代表で現在ビーチサッカーのフランス代表監督エリック・カントナは、そんなドメネクを痛烈に批判した。

「レイモン・ドメネクは、ルイ16世以来のフランスサッカーで最悪の監督だ。」


すぐさまドメネクは返した。

「ルイ16世が監督だったとは知らなかった。カントナについては、彼はビーチサッカーの代表チームを指揮しているが、W杯予選を突破することはできなかった。慎み深くあるべきだね」


カントナよ、カンフー・キックを5~6発入れてやってくれ。

オレが許す!


魂のフーリガン