【ロジカル】 | フーリガン通信

【ロジカル】

東アジア選手権が中国・重慶で開催されている。元々がアジアにおける東アジアの立場を強化するためという実はセコイ背景で始まった大会。しかも2003年の第1回大会は6月開催のはずがSARSの影響で12月にずれ込み、隔年開催の第3回目は2007年に行うはずが、アジアカップが同年に前倒し開催になったために、2008年のこんな時期に行う羽目に・・・。まったくハンドボールにせよ、サッカーにせよ、アジアというのは何事も計画的に進まない。


そんなハチャメチャな事情もあり、毎回この大会をどう闘うべきか、結果をどう評価すべきかという位置付けが難しかった。しかし、「岡田ジャパン」にとって、今回ばかりは開催時期がずれたことはありがたい。オシムの後を継いだばかりで、少しでも長く時間を共有し、1試合でも多く経験を積むことができるというのは願ってもないチャンス。W杯予選を前にしたこの大会を活かさない手はない。


しかし、しかしである。だからと言って加地の左SBはいかがなものか?元々代表の“レギュラー左SB”も広島の右サイドに君臨する駒野であるから、別に加地の左もあり・・・?ってポリバレントとはそういう話じゃないだろう。既にバレバレかも知れないが、「日本には左サイドに人材がいません」と改めて大穴宣言しているようなもの。仕舞いにはガンバの両翼を縦にならべ、しかも本来の左SB安田を前にあげるとは、いくら可能性を試すといってもやりすぎだろう。シーズン前の大事なキャンプ時期に多くの選手を代表に送り出しているガンバ西野監督にしてみれば、それこそたまったものではないだろう。加地も加地である。不動の右SBとしては若い内田に先発を取られただけで怒っていいはずなのに、左に回されて「経験になるから出たい」とは情けないことこの上ない。代表で試合に出れらない坪井の代表引退宣言は少し空しかったが、お前なら堂々と「ふざけるな!」と宣言してよい立場じゃないのか。


日本代表はW杯での優勝が求められるチームではない。つまりどこかで“負ける”チームである。となると、問われるのは「負けるまで」いかに闘ったかということになる。従って負けに至る闘い方は“ロジカル”でなければならないし、負け方も“ロジカル”でなければならない。それが“ロジカル”であれば、次の目標に向かって“ロジカル”な準備が出来るのである。しかし、仕方がないかも知れない。日本サッカーの頂点に君臨する川淵三郎協会会長の北朝鮮戦後のコメントからして「うまい、へた、戦術どうこうではない。気持ちの問題。しゃかりきさが足りない!」という“超エモーショナル”なものなのだから・・・


ハチャメチャなアジア、ハチャメチャなサッカー協会、ハチャメチャな代表監督、そして無頓着な選手とノー天気なマスコミ。しかも代表に沢山の選手を取られたガンバは残ったメンバーで今年創設された日米豪クラブによるパンパシフィックチャンピオンシップ(環太平洋選手権)とやらでベッカムのLAギャラクシーと対戦するとか。しかも“ハワイ”で・・・


納得が行かないことが多すぎる。だれか“ロジカル”な説明をして欲しい。


魂のフーリガン