Taemin's story1ー8 | 〜SHINee's story〜

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私たちはしばらく
沈黙のまま歩いた。

やっぱりテミン君が
横に居ることに慣れなくて
何を話していいか分からない。

話しかけなきゃと思えば思うほど
緊張して頭が真っ白になる。





そんな沈黙を先に破ったのは
テミン君だった。

『…彼氏さんとは
長いんですか?』

「ううん、半年くらい」

『同い年の方ですか?』

「ううん、1つ上の人」

『先輩なんですね』

彼氏のことばっかり
聞いてくるけど
そんなに気になるのかな?

そういえばテミン君って
付き合った事無いんだったっけ。

噂は本当なのかな?

「テミン君は
付き合ってる人とかいないの?」

『いないです』

「付き合ったことは?」

『付き合ったこともないです』

本当に無いんだ。

「そうなの?意外だね…!」

『なんでですか?』

少し笑いながら
私に問いかける。

「だってモテそうなのに!」

学校中の噂になるくらい
かっこよくてみんなが
惹きつけられるのに…

「なんで付き合ったことないの?

絶対モテたでしょ?」

『そんなことないですけど、

僕好きとか恋とかそうゆうの
あんまり分からなくて…

人見知りなんで女の人と話すのも
苦手だったんです』

好きとか恋とか分からない…

まだ恋愛を知らないんだね。

『だから周りの女子達も
僕の素っ気なさに
あんまり近付いて
来なかったんです』

「そうなんだ…

私は人見知りっぽく
感じなかったけどなぁ」

噂で聞いたテミン君と
私が感じたテミン君とは
どこか違って見えたの。

「全然素っ気なくないよ?

むしろテミン君に逢った時、
キラキラしてた!」

『キラキラ?』

「うん、王子様みたいだと思った!」

あ、やばい。

友達と話してたこと
そのまま言っちゃった。

テミン君も驚いてる。

「いや、その…友達が
テミン君のこと王子様みたいだって
言ってたの(笑)」

『僕のこと知ってるんですか?』

「テミン君は知らないかもだけど、
学校中の噂になってるよ。

転入してきた1年生が
かっこいいって」

『そうなんですね…』

また少し表情が暗くなった。

もしかして…

「噂になったこと、
前にもあるの?」

『…前の学校でもそうでした。

最初はみんな見かけだけで
寄ってくるんです。

それでクラスの男子にも
妬まれたりしました(笑)』

そう言いながら
哀しそうに笑った。

そんな哀しい笑顔
見たことないよ。

キラキラした輝きの中に
隠された暗闇があって
それを1人で抱え込んで
生きてきたのかな…

友達も作らずに
敢えて人と関わらないように
過ごしてきたのかな…

本当は寂しくて誰かに助けを
求めてたんじゃないの?

どうすれば助けてあげられる?

「私で良かったら
何でも話してくれていいよ。

どんなに些細な事でも
相談に乗るよ」

ありがた迷惑な話かもしれない。

それでも少しでも
哀しみが無くなるのなら
私にぶけてくれればいい。

だって、テミン君が抱えている暗闇を
知ってる人はどのくらいいるの?

助けてくれる人は
どのくらいいるの?

どれだけ救えるか分からない。

それでも笑顔の理由になれるなら
いくらでも力を貸すよ。

だから1人で苦しまないで…

『優しいですね。

…こまうぉよ』

テミン君はまた
哀しそうな顔で笑った。