゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・



目が覚めたら、カーテンの隙間から明るい日差しが差し込んでいた。

手にぬくもりを感じて、ふと視線をそちらに向ける。


(花井さん・・・・)


花井さんが私の手を握り締めながら、ベッドに突っ伏して眠っていた。


(ずっとこうしてくれてたんだ・・・・)


胸がじんとして、ただただ花井さんの寝顔を見つめてしまう。

トントン

ドアをノックする音がしたと同時に、お医者さんと看護師さんが入ってきた。


医者 『具合はいかがですか?』


あず 『おかげさまで大丈夫です』


お医者さんと看護師さんは花井さんをちらっと見ると、微笑んだ。


あず 『すみません、遅くまで付き添ってくれてたので眠いみたいです』


医者 『構いませんよ。そのままにしておいてあげましょう』


看護師 『カーテンは開けても大丈夫かしら?』


あず 『はい、お願いします』


看護師さんは音を立てないようにカーテンと窓を開けてくれた。


医者 『これからまた仕事に戻るのですか?』


あず 『はい。戻らないと』


医者 『では後ほどもう一度痛み止めを打っておきましょう』


あず 『よろしくお願いします』


医者 『ではお大事に』


看護師 『また後で来ますからね』


あず 『はい』


お医者さんと看護師さんが病室を出て行った。

相変わらず花井さんは手を繋いだまま眠っている。


(疲れてるんだもん。もう少しだけそっとしておいてあげよう)


私はベッドに横になりながら、窓の外を見つめていた。

ときどき涼しい風が入ってきて、気持ちがいい。


(今何時だろう)


枕もとの携帯を見てびっくり。

ミーティングが始まる10分前だった・・・・。


(2課に連絡しないと!花井さんのこと起こさなくちゃ。でもどうやって起こそう?)


私は繋がれた手を揺すった。


(花井さん、起きて)


花井さんが眠そうに、ゆっくりとまぶたを開けた。


花井 『櫻井・・・・』


あず 『花井さん、朝です。そろそろミーティング始まる時間なので、2課に電話したいんですけど』


花井 『・・・・あ、ああ』


花井さんはゆっくり体を起こすと、自分の手を見て表情が固まった。


花井 『えっ・・・・』


花井さんはパッと手を放すと、何度も瞬きを繰り返した。


花井 『わ、悪い・・・・』


あず 『いえ・・・・』


花井 『い、いちおう昨晩ボスに連絡したんだけど、お、俺、2課に電話してくる』


花井さんが慌てたように椅子から立ち上がった。

頭を振ったり、頭を掻いたりしながら、病室を出て行く。


(かわいい、花井さん)


照れたような背中を見ていたら、私もまた熱くなってしまった。









花井さんと共に2課へ。


桐沢 『櫻井、心配したぞ。大丈夫か?』


あず 『はい、ご心配お掛けしました』


天王寺 『同一犯らしいやないか』


あず 『はい・・・・これが犯行予告です』


天王寺さんに封書を手渡す。

みんなが犯行予告を覗き込む。


京橋 『前回の犯行予告には"これで最後だ"と書いてあったのに』


浅野 『しつこいな、この犯人』


八千草 『あずちゃんまで狙うなんて、ひどいですよ』


天王寺 『ずっと櫻井の後を付いているようやった』


花井 『いつから付けていたんだろう』


京橋 『櫻井さんが改札を入った時点で犯人はすでに後ろにいました』


花井 『ってことは、モンステにいたときにはすでに・・・・』


桐沢 『花井と櫻井が来る前、全員で駅の防犯カメラを確認した』


花井 『え、それで・・・・?』


桐沢 『やはりこれまでの犯人と見られる黒っぽい人物が映っていた』


あず 『そんな・・・・』


八千草 『不気味ですね』


浅野 『怖っ・・・・』


花井さんは腕組みをしながら何かを考えた後、私の方を向いた。


花井 『櫻井、初心に戻るつもりで、あの廃屋工場へ行こう』


あず 『え・・・・』


花井 『そこに戻れば、何かを思い出すかもしれない』