クリスマスが近くなると

思い出す恋がある。


今から

二十年も前の話。


クリスマスイブの日に

ダイスキな彼に会いに行ったワタシ。

もちろん片思い。


彼のダイスキな

洋楽のアーティストのカセットを持って

彼のもとへと向かった。

雪が降る

ホワイトクリスマスイブだった。


彼のいる

いつもの店のドアを開けると

彼の前には

ワタシも良く知っている女の人が座っていた。


彼は

ワタシにすぐに気付いて

ワタシのところに来てくれたけれど・・・


「ごめん。

bebeの事は妹みたいにしか思えないんだ。

僕は、君の気持ちにはこたえられない。

彼女がとても大切なんだ」とつぶやいた。




雪が

静かに降り積もる道を

ただ下を向いて

一人歩いた。


解っていたけれど

もしかして・・・

そんな淡い想いが

砕け散った瞬間だった。



その日が

私の人生の中で

一番悲しいイブの日であり、

一生忘れられないイブの日になった。


今ごろ

彼はどうしているだろう。

あれから一度だけ

偶然町で見かけたけれど・・・


ワタシは彼に

声をかけることも出来ずに

下を向いてすれ違った。


あんな偶然は

もう二度とないだろうな。

偶然がもう一度

訪れたとしても

別に何かが始めるわけでもないし。


ただ・・・

彼の好きだった

80年代の洋楽バラードを聞くたびに

彼を思い出す。


切ない恋の終わりと

悲しかったイブの思い出を。






こんな風に

昔を思い出すようになるなんて・・・

年をとったと言う事なのかな。