骨折以来、母は食欲がなくなった。
特に痛み止と副作用予防の為の薬を飲み始めてから

ますます食べなくなった気がする。

それを 整形担当医に相談したところ
痛み止めをやめて「食欲」をとるのか

飲み続けて「痛み軽減」を選ぶのかどちらかと言われた。


母はもともと 太っていたから 「痩せても大丈夫じゃない?」と。
確かに食欲が落ち、痩せたせいか、パンパンに浮腫んでいた足はすっきりしつつあった。
それに何より 痛みは辛い。
結局、痛み止を継続して様子を見ることになった。
「内服止めればそのうち 食べるようになるんじゃないかなぁ??」と彼は言った。
そして、徐々に痛みが軽減し 内服も減量、中止となった。

でも、相変わらず、食欲はなく 食事がとれない。

食べると吐き気がある。

かかりつけの内科、救急外来にも相談したが、なんとも異常所見が無いそうだ。

原因となる何かかあればいいのだけれど、無い・・・・。何もない・・・・。

なんとも不思議な話。

そのうち「鬱じゃないか?」 「認知の始まりかも?」と

メンタルが原因じゃないかとの話も出てきた。

「精神的なものだと、自分で吐いてしまうこともあるからね」と言われた。


とにかく 高カロリーのものを摂取したり、食事形態を工夫してみたが、ダメ。

口に入れると 気持ちが悪くなり、嘔吐することもあった。
そのうち 固形物がとれなくなり、水分をとるのもやっとな状態に陥った。

さすがにまずいと思いながら ちょうど整形受診日。

総合病院だし、整形医から他の科に回してもらったり 

何とか力を貸してくれるかもと期待して

歩くこともままならないよろよろな母を何とか連れて行った。


整形担当医に「調子はどうですか?」と聞かれたので

「いたみは落ち着いたが、食事がとれず、ボンヤリして活気がない。

脱水を起こしていないか心配です。
体重もかなり減って、身体が動かないです。」と私が訴えた。
母は話すこともできず、そこそこ グッタリしているのだから、当然、検査なり、点滴なりを考えてくれるだろうと 私は思った。

しかし、かえってきた主治医の言葉は 信じられないものだった。


「しかたがないです、だって本人が食べたくないんだから」


「特に高齢者は、自分で食べようと思わないとダメですよ」


「鼻から管を入れて食べさせますか?ってはなしですよね アハハッ」

えっ、えっ?・・・え~っ!!

 背筋がゾクッとした。
あっ・・・これはダメなやつだ。
こいつは ヤバいやつだ・・・。


本人が食べたくなるまで待てと?

意欲だけの問題??

じゃあ、食べるまで放置?


前々から「この人 おかしい?」と思うことはあった。

 

「転倒した=骨粗しょう症、だから注射しましょう」とのたまう。

骨密度の値が正常値よりはるかに高い母に対してはあまり必要性がなさそうに思う。

でも彼は 「転んだのだから、注射しましょう」と、何度も繰り返していた。

しかも他の患者さんにも言っていたのを何回も聞いた。

(製薬会社から 何かもらっているのか??)

 

そして、 転倒時に衝撃で血胸があったらしいのだが、(後日外科の先生が発見してくれた)

彼は、レントゲンの写真を見ても何も言わなかった。一言も。

毎回写真は撮るくせに 大事なことはノーコメント。

何か言うことはないのかよ!!

 

処方も 「次の受診日まで多めに出しますね」とは言うが、

毎回受診日前日の夕分でなくなる。

せめて当日朝までぐらいは出してよ。痛みを抱えての受診は辛い。

一度そうお願いしたところ「僕はちゃんと出した!!」とのたまう。

 


思いがけない発言に恐怖をおぼえ 思わず声がひっくり返り

「そっ、そうですか、あっ、ありがとうございましたぁ!」と

早々に診察室をあとにし、一目散に受付へ行き、内科予約をお願いしたのは言うまでもない。

そして、母は入院になりました。


あの医者、本当に大丈夫かな?
ある意味 心配になりました。