今年の4月下旬、実家にいた猫
プンちゃんが亡くなりました。
プンちゃんとの出会いは今から約20年前
私が高校を卒業して1人暮らしを始めた頃
のことです。
念願の1人暮らし。
実家を離れて県外での生活。
専門学校へ進学してアパートから自転車で
通学していました。
5月、天気の良い晴れた朝
いつもの道を通っていると、どこからか
子猫の鳴き声が聞こえました。
道沿いの大きな雑木林の中からです。
幼い頃から犬を飼っていた我が家は
完璧、猫より犬派でした。
なので猫の鳴き声などあまり気にも
止めていなかっ自分が、くもの巣だらけの
雑木林の中にどうして行ったのか今でも
不思議です。
うっそうとした林の中を10㍍程、進むと
ゴミ袋が無造作に置かれていました。
間違いなくこの中から猫の鳴き声がしたので
おそるおそる袋を開けてみると・・・
その中には、小さな小さな子猫が5~6匹
毛布に包まれて入っていました。
子猫は手の平にのるくらいの大きさです。
鳴いていたのは、真っ白な子猫だけでした。
他の子猫達は寝ているのか衰弱しているのか
ほとんど動く様子はありませんでした。
くもの巣をかき分けながらとりあえず道路まで
出ると・・・・
どこからか年配の女性の声が・・・
どうしたの
そんな姿で・・・と・・・。
それもそのはず・・・
当時、長かった私の髪の毛には、くもの巣や
葉っぱがからみつき
制服も、あちこち汚れていました
この中に子猫がいて・・・
どうしよう・・・
この子だけが元気みたくて・・・と抱き上げた
真っ白な子猫
この子がプンちゃんでした。
年配の女性は・・・・
あなた、これから学校でしょう
この猫ちゃん達は、あなたが学校終わるまで
うちで預かるから帰りにでも寄って・・・
急がないと遅刻しちゃうわよと・・・・
そう・・・
私は学校に行かなければなりません。
お言葉に甘えて急いで自転車を走らせました。
くもの巣だらけで汚れた制服の私は遅刻
ギリギリで着席
休み時間に友人、何人かに事情を話し
帰り、一緒の子猫の様子を見に行くこと
になりました。
猫を飼っている友人もいて心強い味方です。
なんせ当時、私は猫に関してはド素人
でしたから
その日の授業はとても長く感じました。
子猫達が心配で・・・心配で・・・・
そして夕方やっと子猫達に会いに
行きましたが・・・・
プンちゃん以外の子たちは目をやっと
開けるものの動く様子もあまりなく衰弱
しきっている様子でした。
あずかっていただいた方にお礼を言い
子猫達、友人と共にひとまず近くの
公園へ・・・
これからどうするか・・・・
色々と話し合いました。
とりあえず猫を飼っている友人、数人が
元気になるまでなら面倒見てもいいよ
ということのなり私を含めて手分けして
お世話することになりました。
心優しい友人達に今でも感謝しています。
しかし翌日から数日にかけて次々と子猫
達は亡くなっていきました。
悲し過ぎる現実に18歳の小娘たちは
学校の裏山にお墓をつくり埋葬しました。
兄弟みんな一緒だから天国に行っても
寂しくないよね・・・。
そんなことを言い合いながら手をあわせた
思い出・・・。
残った子猫は私が連れ帰ったプンちゃんと
もう1匹の真っ白な子。
この子達だけは絶対に死なせない・・・
天国の兄弟達の分も生きて
必死の看病が始まりました。